火曜日, 12月 18, 2007

ミズノ・ブレスサーモ:クレージー冬季フライフィッシャーに救世主?

寒い冬。 普通に暮らしていても毎日寝床から出ることが億劫なのに、開けっ広げの河川に出かけフライフィッシャーは河川に立つ。特にスティールヘッダーは、ウィンター・ランのスティールヘッドの方が一般に大物を狙えるとあって、嫌がる体を騙し騙し引きずるように河川に向かいます。 腰下からは河川の水からの冷え込み、腰上では風・雨・下手をすると雪の冷たさ。サビー。しかも冬季は一般に魚が掛かりずらいから心も冷え込みます。ウェーダーを着用しているので小水もギリギリ限界まで我慢。これでは体に良い訳が無く、顔に小水、じゃなかった、憔悴の色が見えるようになるのも分かります。 そんな状況だから後で舌を滑らす熱燗がうめぇんじゃねぇかという剛の者というか鈍感な方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、付き合わせられる友達はたまったものではないと思うので、河原で友達を亡くさないよう、ではなくて、無くさないように自重されることをお奨めします(笑)。 そのような冬季フライフィッシャーにとって希望の光となりそうな素材があるんですね。知りませんでした。 ミズノさんから画期的なブレスサーモという人体から発生する水分を吸収して発熱効果をもたらす新しい保温メカニズムの素材を用いた衣料品が発売されていました。 肌着の各種も出ているようなので試してみようと思います。待ってろよ、ウィンター・スティーリー(笑)。

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金曜日, 12月 14, 2007

フライフィッシング・ムービー・コンテスト

フライフィッシング・ロッド・メーカーのウィンストン社がフライフィッシング・ムービーのコンテストを主催しているのはご存知ですか? コンテストについての詳細はこちら: フライフィッシング・ムービー・コンテストへのリンク 河川などのフレッシュ・ウォーターに限らず海でのソルト・ウォーターのフライ・フィッシングの動画もアップロードされています。 コンテストに参加している数々のフライフィッシング・ビデオを観賞できるのは勿論、まだコンテストへの参加も募集している様子なので、もし記念に撮影されたフライフィッシングの動画をお持ちならば、是非参加されてみてはいかがでしょうか。入賞者には魅力的な景品も用意されているようです。 私も以下のロッキーフォード・クリークのビデオの 1 部とトンプソン河でのスティールヘッディングのイメージ・クリップを参加させてみるつもりです。

  • ロッキーフォード・クリーク・ビデオ
  • トンプソン河でのスティールヘッディングのイメージ・クリップ

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金曜日, 12月 07, 2007

フライ・フィッシング・ブラザーのサイト

フライ・フィッシング・ブラザーと(誠に勝手に)呼ばせていただいている高橋さんのサイトとブログが立ち上がったようです。 こちらがそのあくまでドライ・フライに拘る人のサイトへのリンクです: Trout Bum ~ドライフライで鱒を釣りたい 未だ御仁のモンタナからアイダホにかけてのフライ・フィッシング釣行記はアップされていないようですが、とても綺麗な岩魚の写真など日本に戻られてから直ぐにも竿を止ませること無いご活躍を楽しく読ませていただいています。 其の内にアップされるであろうモンタナからアイダホにかけてのフライ・フィッシング釣行記は特に首を長くして楽しみにしています。 そして再びいつの日か美しい自然の中で大物や綺麗な魚を追ってご一緒に竿を振ることができることを夢見ています。

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金曜日, 11月 30, 2007

口コミ情報: Snoqualmie river (WA) にハッチェリー・スティールヘッド・ウィンター・ラン入り

Kaufmann's の Kevin によると Snoqualmie にハッチェリースティールヘッドのウィンター・ランが入ってきているようです。 未だ Snoqualmie では少し早いような気はしますが、近日中にも少し時間の空いたときにサクッと竿を振ってきてどんな感じか見てこようと思います。 ちなみに Kevin からハッチェリーのスティールはネイティブとは反対にカラフルなフライによく反応するとののアドバイスを貰ったので試してみようと思います。 先週木曜日(22 日)に Ryan よりオリンピック半島にハッチェリーのウィンター・ランが入っていることも聞いているので、いよいよホーム・リバーでスティールヘッディングが楽しめる季節になってきました。

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火曜日, 11月 27, 2007

Thompson river でフライフィッシング: 彼方僻地の社交場へ再び(動画有り)

先週のバイトのセンセーションは寒さの記憶を上回り、今週もやはりトンプソンで河に立ちに出かけることとなりました。 水位: 約1.8m 水温: 約7.5℃ 天候: 晴れ後曇り 目次

  1. 行きはよいよい、帰りは...
  2. 冬装束の忍者、トンプソンに現る
  3. 爺的素行パターンの釣り
  4. 恵比寿様からのトンプソン・スティールヘッディングのご指導とサンタクロースに聞くフライフィッシングのお伽噺
  5. トラウトに人生を豊かにすることについて教わる
  6. 一筋縄でいかないトンプソン釣行
本文
  • 行きはよいよい、帰りは...
    眠気覚ましにハイウェイの休憩所でフリーのコヒーを調達しラジオでアメリカン・カントリーを鳴らしながら Yasu さんとの合流点まで運転していると、日曜の早朝(5AM出)にも関わらずいつもより多い車に気づきます。「皆さんトンプソンへ出かけるのかな」などと素っ頓狂な思いが頭を掠めた後、日曜が感謝祭の週の最後の日なので、気の早いリターン組みか、各地で催されるホリデー・シーズン・セールの特価品狙いの(超クレージーな)ホリデー・ショッパーの車であることに気がつきました。同情心が沸き、「皆様、特に男性諸氏、この時期ご苦労様です」と思わずスピーカで叫びたく...なったりはしませんね。 そんなこんなで私の居所から約 5 時間半の道程 (帰りがこれがとんでもないことに) の後、Big Horn Holdings で前回同様にライセンスを購入してトンプソン入りを果たしました(誰か法螺貝でも吹いてくれるととてもやる気になって嬉しいのですが)。しかし、ボウウィンクル(Big Horn Holdings の犬)は見る度に何か言いたそうにこちらを見つめている気がしてなりません。
  • 冬装束の忍者、トンプソンに現る
    トンプソン入りして下のポイントから先客の状況(侵略状況と言う人もちらほら)を確認しながら車を走らせ、Y ランが空いていないかなぁと期待していると、なんと空いているではないですか。早速に車から降りて体を解していると、Y から上がってくる日本人男性の人影が見えます。ワタナベさんという先生をされている御仁でマット鈴木さんのお連れの方とのこと、そこへマットさんも車でお迎えに現れました。廉価をモットーに行き当たりばったりで物を揃えている私とは異なり皆さん何かスタイルがあって格好いいんですよね。マットさんからスローだよと情報を貰っている所へ、スティールヘッド協会の男性も調査に現れ、駄目押しの「皆調子悪いようだよ、スローだよ」とのコメントを頂きました。うーん、Y ランが空いていて来た早々に日本人の方とお会いするよい機縁のように感じていたのに。 話によると下流から新しいスティールの遡上グループによる補填が今年は遅れているのか非常に少ないようです。 前回、慣れているレディントンのレッドフライではなく TFO から振り始めたせいか、どうも最後まで竿とのリズムが合いませんでした。先調子のレディントンで竿の感覚を掴むと、それより柔らか目の TFO で感覚を掴むのは非常に容易なのですが、その反対の場合はどうも今一つで、考え出すとキャストの流れがバラバラになってしまい取り止めがなくなるので、どうもうまくありません。どんな竿でどんなラインの組み合わせでもある程度普通に気持ちよく投げられるようでありたいので、かえって練習になるのかも知れませんが、5 時間半もかけて来るトンプソンではそうも言っていられず釣りに専念できるようにしたいのが心情です。 冬装束の忍者を思わせるスティールヘッダーがY ランに向かう ということで、使い慣れたレディントンのレッドフライをとっとと持ち出し、準備万端で Y ランの河原へ、Yasu さんがまるで忍者を髣髴させるような冬の嗜みの格好で歩いている先にはやはり河原の水溜りが白く氷結しています。
  • 爺的素行パターンの釣り
    実は水温が低くなったときに Y ランのある所へスティールが居つくという情報があっての Y 入り希望でした。ただ Y では(私にとっては)遠投しなければならないのですが、釣人の隅にも置けないほど朝がすっかり苦手になってしまった現在の私にとって、特にトンプソン入りするときはいつも一睡もしない状態で出かけてくるので、朝の遠投は調子が出ないばかりか、スティーリーの活性化する温度幅の下限かそれ以下の水温なので底近くの水深域を探ろうとしたために根掛りを頻繁に起こし、どうもリズムに乗れません。 河原に氷の張るトンプソンの冬の Y ラン そんなこんなで、どうも調子が上がらず頭から立つ湯気をロッドのガイドやラインに薄っすらと氷が現れる程の寒さが沈静化してくれ、ようやく波に乗り始めた頃、Yasu さんから「ここは日が当たらなくて寒いから、日の照っているステーションへ移りましょう」という声が無線に入りました。「あんさん、そんな爺くさいこと...大賛成です。スティーリー達もきっと暖かい所に屯って居るに違いありません」ということで、二人して底冷えのする日陰の暗い Y ランから日のあたり明るいステーションへスタコラサッサ。「ス、ス、スティール来い、ステーションの水は温かいぞ」と(笑)。 移動の際、前回紹介したトンプソンの釣れ犬様のお宅の前を車で通ったところ、飼い主と思われる男性とガレージに居るところを発見、思わず運転している Yasu さんへ、「バック、バック、釣れ犬様が居た」と叫び、急遽車をバックさせ、しっかりジュージュー・ファクターの釣れ犬様を、飼い主の男性が何事かと目を丸くさせる中、やや強引に拝観 (笑)。ただ今回は、あたかも「こちっへ行け」と指し示していたかに見えた前回と異なり、釣れ犬様がリラックスされているところをこちらの身勝手で拝見したような面があるので、Yasu さんと二人で御利益はあるのだろうかと疑問が頭をたれました(笑)。 ステーションでは、日が当たりポカポカ陽気です。Y ランとでは極楽と地獄ほどの違いがありました。結局、Yasu さんと二人共々、そのぬくぬくとした心地よさを離れられず、その日の終わりまでステーションでフライを流しました。ただ、やはりトンプソンには精悍な奴の他に爺くさいスティールはいないようです(笑)。下のビデオはトンプソンのステーション・ランです。
  • 恵比寿様からのトンプソン・スティールヘッディングのご指導とサンタクロースに聞くフライフィッシングのお伽噺
    釣りから上がってはいつも通り、先ずは宿舎であるアケーシア・グローブ・キャビンに入ってエナジー・チャージです。熱燗で舌をぬめらし、Yasu さん提供の脂の乗った海の幸で舌鼓、更には炊き立てのご飯にレトルトの辛口カレーで舌に火をつけ、Yasu さんのお知り合いのカズさんも加わってトンプソンのスティール談義で舌戦と、口から徐々にヒート・アップさせて暖を取ります。カズさんはトンプソンで驚異的なスティーリーのフック率を誇る御仁とのことで、お魚屋さんということもあってか風貌から何となく恵比寿様を連想してしまいます。お話しするとやはり私のような安直な考えの者が行う釣りとは少し異なる釣り方をされているようで、とても参考になりました。 口元の緩みが全身に及んだ後はスティールヘッダーの社交場のログ・キャビン・パブへ、Yasu さんと二人でポケットに手を突っ込み背中を丸くしながら、満月の月明かりに浮かぶ夜道をテクテクと千鳥足で向かいました。途中で、いきなり左手から一匹の犬が吠えながら勢いよく走ってきて、月明かりにモノトーン調に浮かんだ犬を見ると白黒斑だったので一瞬釣れ犬様が気でもふれたのかと目を凝らすと似非釣れ犬でした。頭を下げ歯を剥きながら唸ったり吠えたりしながら、今にも噛み付く機会を探るように足元の周りを行ったり来たり。周囲の番をしてくれてありがとうと気にせず無視して歩いて行ったのですが、今思うとトンプソンからの帰りの難儀は何か似非釣れ犬の怒りに触れたタタリだったのかもしれません(笑)。 貴重な宝を守るように 2 重になった重い扉を開くと現れるフライフィッシャーの社交場で今回出会えたのは片腕のジョーさんでした。彼はトンプソンのスティールヘッダーの間ではかなり有名な人物らしいのですが、河と魚の大きさが他と異なるトンプソンで片腕でのキャストや取り込みをしてのける彼の釣りに対する情熱だけが彼を有名にしたのでなく、その人柄も手伝っているように思われます。彼の外見と人柄は何となくどこからか知っているかのような人一倍の親しみや温かさを感じるもので、本当はサンタクロースで、来月に向けエネルギー・チャージを兼ねたバケーションでトンプソンのスティールヘッディングに来ているのではないかと思わせます。私はログ・キャビン・パブに入店する前から既にできあがっていたので、ジョーさんが目をキラキラ輝かせながら一生懸命に色々なフライフィッシャーにとってはお伽噺のようなことを話してくれたにも関わらず、恥ずかしいながら朧にしか覚えていないのが残念です。薄れ行く記憶では、ジョーさんは 70 年代よりトンプソンで釣りをしていて、しばらくは餌釣りをしていたのだけれど好調な日は 15 尾も釣れるようで厭きがきたのでフライ・フィッシングを試したところ、その年はシーズンで 1 尾のみ、翌年は 4 尾と釣れないのが面白くはまってしまったとのこと。うーん、やはりスティールヘッディングにはフライは効率が非常に悪いのではと悔しい経験をしてきている者にとっては古傷をなぶられるようなお言葉。(餌釣りのときは、スティールヘッドがどこに居着くのか知っているので完全にピン・ポイントで攻め、一つの釣り場に 5 分とかけなかったそうです。) でも、やはりジョーさんも釣れない釣りがいいんですね(笑)。 グランデ・ロンデ・リバー・ラット・フライ トンプソンの他の話として、あるときマレィー・クリークで色々フライを試した挙句にあるフライ(左のグランデ・ロンデ・リバー・ラット・フライに似ていましたが、それ程色鮮やかでなく、頭のハクルが無く、テールのハクルもずっと小さかったと記憶しています)を使ったら立て続けに 5 尾以上も釣り上げたことがあり、そのフライを他のランでも流してみたけど全然反応がないことがあったということを懐かしく嬉しそうに話してくれたので、是非そのフライを拝見したいとねだったおかげで首尾よくトンプソンのサンタクロースさんのフライブックの中の秘宝を堪能することができました。そこには丹精込められたフライが 15 個ほどバラエティーに富んで並んでいました。繊細な完璧主義と芸術家肌に精力ある創造が個々のフライ上に素材・形・色・サイズと多次元にバランスされており、ジュエリー・デザイナーにでもなったほうがよかったのではないかと思わせるようなジョーさんの人柄の他の一面を垣間見るようでした。 他にもキンコリス河でリアカーを 2 日間引っ張って釣りをして 53 lbs! (24kg) のキング・サーモンを釣り上げたことや、ケェラム河では 93 lbs!!! (42kg) のキングを釣り上げた話を聞いたことなどを熱心に話してくれ、それらの河を訪れるのに良い日にちも教えてくれました。 私にとってフライフィッシングの大きな魅力の一つは瞳の澄んだ人々と出会えることです。開高健氏も濁り淀んだ目と澄んだ目ということを幾つかの著作の中で述べておられますが、しみじみ(あくまでも自分なりにですが)その意味が分かるような歳になってきました。目の澄んだ人に正視されるとつい目線を逸らしてしまう自分がいて、フライフィッシングを続けていれば彼らのように私の目も澄んでくるのだろうかと晴れない心を、ログ・キャビン・パブからの夜道、天空高く昇った満月が柔らかい光を照らして慰めてくれました。
  • トラウトに人生を豊かにすることについて教わる
    翌日は、前回に経験したこの時期ポイントへせせこましく一番入りを狙っても朝の冷え込みが厳しくあまり意味がない教訓を生かして、ゆっくりと朝のコーヒーで目覚めの時間を潤した後でボチボチのんびりと出陣しました。前回あまり人が入らないポイントを攻める戦略でセンセーショナルな思いをすることができたので、今回も Yasu さんの提案に沿ってスペンセス・ブリッジから少し離れたマーテル・アイランドでも藪を掻き分けて入った所でフライを流すことにしました。 表層の流れを見る限り、理想的と言われる人の歩く速度の流れの部分が比較的スウィングの美味しい中心から終わりにかけての部分で取れそうな流れが各所にあり、この時期に良さそうな深さも十分にあるポイントで、スティールが掛かりそうな気配は感じられます。ただ流れと風が左から右、しかも背後は崖が迫っていて、スネーク・ロールやダブル・スペイではバックが取れないような状況なのでキャストに苦労します。四苦八苦した挙句に、ダブル・スペイでスカジット・スタイルのペリー・ポークのように一度ラインを前を落とし、それによってアンカーポイントをずっと前方へ置けるようにすることであまりバックが取れなくても良いようにしてから本キャストするやり方で、何とかキャストの練習にでなく釣りをしに来た感じを楽しめるようになりました。フゥー。 こんな時に携帯のボタンを一押しすると、状況を自動分析し最も効率的なスペイ・キャストのデモをするホログラフの 3 D プロジェクションが現れるようになるとクールなのですが。まぁ、そんな風になるとその分楽しみも減ってしまうのでしょうね。 トンプソン虹鱒 あまり人が入っていない分、やはりフライを流しているとラインを通じて魚が遊びに来てくれているアクションを度々感じます。ただ残念ながらその感じはスティールではなくトラウトのようです。そこへ「スティール」と無線からYasu さんの叫びが漏れます。「OK、そっちに向かいます」と応答した直後「ご免、トラウトだった」と訂正が入りました。トンプソンのトラウトは型が良く 50cm 級は珍しくありません、しかもスティールヘッドの幼魚なので普通のトラウトより奮闘します。それに、マット鈴木氏によればトンプソン・スティールの中にも初めての海洋の旅から帰ってきたものには小型 (20 inc 級) のものもあるようです。スティールならば海洋の旅で鍛えられるので尾を掴んでみればトラウトより太いので見分けがつくとのことです。その後もトラウトは遊びに来てくれるものの、結局スティールらしいスティールとは今回はお目にかかれませんでした。やや強引に釣れ犬様を拝見したのが良くなかったのでしょうか? でも、トラウトだけでも釣れたので、釣れ犬様に感謝感謝(笑)。 ただ、Yasuさんと長ーくなる帰りの道中話したのには、トンプソンだといくら型の良い虹鱒が釣れても「なんだトラウトかと」気落ちしてしまうのですが、幾ら屈強で大物のトンプソン・スティールを狙って頑強なタックルでトンプソンに入っているといっても、それはあまり好くないような気がします。もしトンプソンにトラウトを狙って入って型の良いトラウトが釣れて帰る場合はウキウキ気分で帰れるでしょうし、尚且つ運良く大物のスティールが掛かってしまったとなれば超ハッピーなものとなる訳ですが、大物のスティールを狙って入り、型の良く色も鮮やかな虹鱒が釣れても「なぁーんだ」と言って帰るのでは人生の豊かさが大きく異なってくるような気がします。やはりよく言われることですが、日頃の感謝の心がけが大事ということでしょうか。その点、スペイは個々人的に投げること自体に楽しみを見出せるのが好いですね。大空の下、ラインが気持ち好く伸びてゆく爽快さ、スウィングが思ったように綺麗に流れていくときの魚が掛かるのではないかという期待と興奮が入り混じって早まる心臓の鼓動。最近は魚が掛かろうが掛かるまいが結構それだけで満足できるようになってきました。まぁ、一般に投げることによる釣れない弊害もよく指摘されるので必要の無い所では投げないことも大事ですね。勿論、釣れないよりは釣れた方が面白いので。
  • 一筋縄でいかないトンプソン釣行
    ということで、スティールが釣れなくても楽しく帰ろうと Yasu さん共々互いの傷を舐め合い(笑)ながら帰路に着いたのですが、しばらく入った所でそのような気分は消えうせるものとなりました。思いもかけないほどの勢いで雪が降り始めたのです。この時期初の本格的な豪雪のようです。「何故今日突然にこんなに降る必要があるの?」と幾らぼやいても止む気配はありません。帰りの山道が途中で閉鎖になっていないことを祈りながらゆっくり安全運転で車を転がして行くしかありません。 映画のダイ・ハードのワン・シーンでも見るかのように大型トレーラーがハイウェイの中央分離帯の所で横転している事故を横目に見ながら、結局トンプソンから Yasu さん宅のあるべリングハムまで通常の 2 倍以上も掛かって帰ってきました。そこから自宅のシアトルに帰る頃には深夜の 1 時を回っており、一筋縄でいかないトンプソン釣行を思い知らされましたが、今となっては好い思い出です。(実は次回にトンプソンへ出かけたときはもっと凄い状況になっていました。)
トンプソン河のお役立ちリンク・資料はこちら

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月曜日, 11月 19, 2007

Thompson river でフライ・フィッシング: 心の爆発する瞬間、心の萎む瞬間(動画有り)

今年 2 回目のトンプソン河への釣行記です。 水位: 約 2.05 m。 水温: 約 8.8 ℃ 天候: 曇時々晴れ

  • 先ず最初にご参考にですが、トンプソン河でのスティールヘッディングは下火になってきているようです。 18 日(日)と 19 日(月)と再びトンプソン河へ出掛け、そこで出会ったスティールヘッド協会からと思われる調査員の方との話や、他のフライ・フィッシャー達からの口コミによるとスローな状態だそうです。 11 月中盤も過ぎたことから冬モードに変わるところで当たりが無くなってきているのでしょうか。 それでも個人的にはスティールらしきテイクがあったのと満点の星空を千鳥足で堪能できたので非常に満足のいく釣行でした。
  • 性懲りもなくトンプソン再び
    今月 4 日から 2 日間トンプソン河へ出掛けた前回に集まった情報から、今年のスティールヘッディングの調子は昨年より良さそうな感触だったので、いつも以上に膨らみがちな期待にボウズの冷や水の味を散々覚えいてる理性がブレーキをかけるいい感じの淡々さで、性懲りもなく再びトンプソンへ足を向けました。 Yasu さんと合流後トンプソンへの道中で、前回は昨年程にサーモンを見なかったことから今年はサーモンの遡上数が少なく、テリトリー争いによってスティールヘッドが流芯に近いような場所に追いやられることがないから、比較的水位が高い今年でも好調な当たりが皆にあったのではないかとか、もうぼちぼちトンプソンは冬モードに入るから今回はどうだろうとか、朝夕のスティーリーが鱒モードになりやすい時間はどこのランを攻めようかというような釣り談義を交わしながらトンプソン入りしました。 実は今回は見慣れた Lani Waller 氏のスキーナ河でのスティールヘッディング・ビデオでイメージ・トレーニングを前夜にしてトンプソン入りしました。
  • トンプソンでの気持ちよい出会い
    今回はトンプソン用の Classified Waters ライセンスを Big Horn Holdings で購入し、そこからすぐ近くにオーチャード・ランがあり、Arthur J. Lingren 氏が「トンプソン河・ジャーナル」の中で水位が 1.9m ~ 2.0m で薦めていることと先客も無かったのでタイミングよく竿をおろすことにしました。あまり投げる必要が無いので前回竿おろししたばかりの TFO で岸寄りを攻めることに。下のビデオがオーチャード・ランです。あなたならトンプソンのオーチャード・ランをどう攻めますか?
    今頃から冬モードに入ることを予想し試してみようと思っていたことがありました。キャストしたときにラインを全て投げてしまうのではなく、手元にラインのループを残しておき、キャスト直後にメンディングでラインを手元のループより送ってやるのと同時に下流にポジションを移動することでフライを沈めることです。それにスペイでのリーチ・キャストの練習も課題です。 そんなことをしていると忙しいのと、なかなか思うようにいかず、手元のラインのループが背中のデイパックに絡まったり、底に根掛かりしたり、キャストでフライがターンしなかったりとフラストレーションが溜まってきたところ、ふと下流の丘の上でポイントの確認をしているようにも私の惨澹たる姿を哀れんでいるようにもとれる感じで、こちらを見ているスペイ竿を持ったフライ・フィッシャーマンが小さく見えるのに気づきました。 気にせず暫く同様に四苦八苦しながら試行して釣り続けていると、先程のフライ・フィッシャーマンが脇の岸を通り過ぎて行きます。近くで見ると 70 歳に近いと思われる初老の小ぶりの男性で、スニーカーにスエットの軽い足並みでした。しかもどこかで見たような顔つき。何となく「トンプソン河・ジャーナル」の著者である Arthur J. Lingren 氏の面影があるような。 その暫く後に Yasu さんからポイントを移動しようかという無線が入ったので了解の返答をしておいて、直ぐに先程の気になる初老のフライ・フィッシャーマンの所へ向かい上流に歩を進めました。近づいてみると記憶にある Arthur 氏の若い頃の写真とは少し趣が異なるようです。今考えると Arthur 氏がそれほどお年を召している筈のないことが分かるので、Arthur 氏かどうか尋ねて変な恥を掻かずに済みよかったと思います。それでも興味があったので二言三言世間話してみたところ、5 時間ほど車を運転し今着いたところで、これからスニーカー着用のままフライ 2 ~ 3 個を無駄にすること覚悟で岸からスペイで釣り下るつもりとのことでした。 思わず、スペイ・キャスティング教材ビデオの「Spey Casting Secrets」の中で確かジョージ クック氏だったと思いますがスナップ T が生み出される逸話を話しているところで、デック ホーガン氏がナイキのエアー・ジョーダン・シリーズのスニーカーにジーンズで現れ、クック氏より竿を借りて河原からスナップ T のキャストとしての有効性を試すのにブン投げ、しかもいとも簡単にキング・サーモンを釣り上げた話がされており、しかもそれが当時のスペイ・キャスターのユニフォームだったということも言っていたことを思い出しました。 お会いした男性の竿とリールは比較的新しいように見えましたが、しっかりダブルハンドのグリップ部には使い込んでいる手垢のあとがしっかりと確認できました。ウェーダーも着けず、一人で冬のトンプソンで超ド級のスティールヘッディングですか。ご老体、お若いですなぁ。肩の力の抜け方がまたまたよろしいようで。もっと会話を楽しみたいのですが Yasu さんが待っているので失礼しますということで、残念にもご闊達なご老体の一振りも見ることもなく最初のポイントを後にしました。
  • トンプソンの Juju factor
    実は前回のトンプソンへの釣行の際、轟木さんと根岸さんにトンプソンで釣れる為に縁起を担いでいつも何か行うことはありますかと最高機密(笑)について尋ねたところ、特に無いけれど "釣れ犬" を見ることができると掛かるよと教えてもらっていました。 もし興味のある方がいらっしゃった場合(笑)の "釣れ犬" の説明ですが、犬としてはややポッチャリ目で白い体に大きな黒の少なめの斑が目印で、スペンセス橋の 1 号線側で時々見受けられます。ただ近くに白黒斑ながらよく吠える似非の犬もいるので勘違いしないようにご注意ください。
  • 釣れ犬に励まされるヒョンな二人
    今回初日に入った最近前評判が良い最初のポイントにて何の手応えも感じなかったことから、Yasu さんと二人でいつものボウズ・パターンかと意気消沈気味に車で次のポイントをどこにするか巡っていたところ、噂の釣れ犬が主人に嗅ぎつけた獲物への方向を鼻先で示すポインター犬のように東北を向いているのに偶然出くわしました。 その釣れ犬に誘導されるように Y ランへ向かい幸運にも先客が無かったことから竿をおろすことにしました。ランを上流と下流に分け、私は下流でフローティング・ラインに白のステッツ・ボムバーのドライ・フライで水面を滑らせることにしました。 ステッツ・ボムバー・ドライ・フライ 自分で気持ちよく投げられる飛距離を 4 ~ 5 投もキャストした頃、1/3 もスィングしないところで何かがボムバー目掛けて出ました。同じ場所で 2 投キャストを繰り返すも再びライズすることはなく、中州まで釣り下ったところで Yasu さんと場所の交換です。辺りが薄暗くなり始めた日暮れ、Yasu さんから何か当たりがあったという無線が入りました。しかし日もとっぷり暮れてきたので納竿です。後で Yasu さんから聞いたところ当たりがありラインが引き込まれたかと思うと上流に泳いで行ったところで針が外れてしまったようです、またスティールとは違うかもしれないということでした。 ただ魚のアクションがあると俄然ムードが今までと変わり、明日に繋げる希望がフツフツと沸いてきて釣りの楽しみ度合いが全く違うものになります。
  • 酒と、寒空の星々と、トンプソン河に消える貨物列車の警笛に、朴訥なスティールヘッダーの笑顔からなる一夜景
    初日の寒天な夜は、いつものようにアケーシア グローブのキャビンへ逃げ込み Yasu さんが経営するお寿司屋さんからの熱燗と刺身にご飯で体の芯から日本人であることの悦びに浸ることで温まった後、この時期スティールヘッダーの社交場となっているログ キャビン パブへフラフラと出掛けて行きました。雲一つ無い夜空のため、放射冷却で道端に見られる水溜りが小さなアイス・リンクと化している底冷えのする夜道を、ログ キャビンの暖かそうなオープンのネオン・サインに催眠術でもかけられたかのように誘導された後、貴重な宝を守るように重厚な 2 重の扉を開くと辺鄙なスペンセス橋にいることを忘れるほどオープン・スペースでアメリカの正統派のパブが目の前に開けます。日柄朴訥に黙々と竿を振っているスティールヘッダー達、特にトンプソンで幸運の女神の微笑みに恵まれた者にとってはリカーで緩んだ口から熱く煮込んだ言葉で思い出話を滑らせ笑い声を響かせるには絶好の場所です。 もしトンプソンをスティールヘディングの季節に訪れた際は一度足を運んで冷えた体を温めて下さい。 ログ キャビン パブからの帰り道は久しぶりに千鳥足で夜空に輝きわたる満天の星空をフライフィッシング仲間である Yasu さんと見上げながら宿に戻りました。
  • 冬モードの忍耐スティールヘッディング・ゾーンへ
    翌朝の冷え込みは前回からは想像しなかったものでした。前日の感触と釣れ犬が指し示した方向といい(笑) から、いつもの朝の時間に Y に向かいました。ポピュラーな Y に他のフライフィッシャーマンに先駆け朝一で陣取れたことをラッキーに感じるのと裏腹に今一つそれが合点のいかない変な心情が、河原まで出でて竿を振る頃には解決がつきました。手のかじかみだけでは収まらず、リールが凍って固まり、竿の各ライン・ガイドには氷の結晶が張り、ラインも所々氷で硬くなるし、河の水の方が温度が高いためにトンプソンの川面から靄が上がり、惨めなことには性質の悪い風まで吹いている始末。前日の様子とは大違い。通りで他のフライフィッシャーマンがいない筈です。あまり釣れる気はしないものの、そこはそもそもスティールの遡上数が非常に少ないトンプソンまで来るスティールヘッダーの端くれの悲しいサガで、諦め切れない一抹の期待で一投また一投、更には仲間の Yasu さんが同様に諦め悪く竿を振っていることが続けることへの疑念を覆い隠し、また一投一投、悪循環へ導きます(笑)。 しかし、これも今思えばとてもよい思い出となりました。 ロック・ランからのトンプソンの一景 生憎と持ち込んだトランシーバーの電源を前夜に切ることを忘れてトランシーバーが使えなくなったことから、Y ランで離れ離れになり見失った Yasu さんと連絡が取れず、私は駐車した車から見渡すことの出来るロック・ランまで一先ず戻って竿を振りながら Yasu さんを待つことにしました。
  • 心の爆発する瞬間、心の萎む瞬間
    結局、何の生命反応もラインの先に感じられないまま車に戻って昼食を採った後、Yasu さんの提案であまり人の行かないようなポイントを浚ってみることに。偶然にもそれが釣れ犬の指し示した方向のポイントだったことは二人とも後で気づきました(笑)。 少しの間のハイキングの途中で私が選んだ次のポイントは、トンプソンへ出掛ける前夜に Lani Waller 氏のスティールヘッディング・ビデオでイメージした速い流れと遅い流れの狭間を攻める正しくそのパターン通りの場所でした。本流の部分が非常に速く、岸の直ぐ近くに淀んだゆっくりとした流れがあり、攻めるべき部分がはっきりとした分かりやすいポイントで、もし魚がいたならば明らかにテリトリー争いの結果で大物が居つきそうな雰囲気です。しかも攻めるのにあまり時間も掛かりそうにもありません。 スケールの大きなトンプソン河では、通いつめたベテランでないとスティールがどこにいるのか見当がつかず淡々とスウィングする釣りが通常なので、魚の気配を感じて、トンプソンではとても珍しく心臓の鼓動が早まるほど興奮している自分がいるのが分かりました。 ジェネラル・プラクティショナー・フライ サイズ 0 の黒のジェネラル・プラクティショナーをタイプ 6 と同じシンキング・レートの 10 フィートのポリーリーダーをフローティング・ラインの先につけた愛竿のレディントンで本流の方に投げ込み、綺麗に流暢に本流から淀みのゆったりとした流れの中へスウィングするよう岸側へのメンディングを繰り返しフライをリードすることを繰り返し、2 歩ずつ下流に移動しながらだんだんコツが掴めてきた頃、自分でも 100 点満点をあげられるとてもいい感じでフライが流れているなと高揚した気分でいるとき、ラインの反対側を誰かが引っ張り込むように勢いよく手元のラインのループ全てがあっという間に竿のライン・ガイドと擦れる独特の音を立てながら出て行きます。「来た!」と思わず心が爆発し、ラインのループ全てが出終わった頃、岸側に竿を寝かせながら合わせ! フッキングの感触、パーフェクト! 魚とのコネクションの重み、デ、デカイ! そして竿がグイと河へ引き込まれたかと思うと突然魚とのコネクションが無くなり、今までピンと張っていたラインが水面に垂れ下がります。「あれ? あー、あーぁ。」ラインを手繰り寄せてみると GP (ジェネラル・プラクティショナー) は消えていました。リオ の 15 lb(6.8Kg) テストの 0X ティペットがフライのところで切れていました。心臓の鼓動はまだ早く興奮冷めやらない状態でしたが心は萎んで行くのが分かります。 1 尾いればまだ他にもいると気を立て直し、それから淀みの終わり近くまで流したところで日暮れ近くなり、当たりもなく終了となりました。 残念ですが、まだシーズン最終日まで日にちがあるので仕切り直して出掛けようと思います。それにしても釣れ犬のパワーは凄い(笑)。
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月曜日, 11月 05, 2007

Thompson river で運動会からフライ・フィッシングへ(動画有り)

日曜月曜と2 日間トンプソン河スティールヘッドを釣りに出掛けてきました。 水位: 約 2.4m。 水温: 約 10.5 ℃ 天候: 曇天 風: 微風

  • 結論から先に言うと、今年のトンプソンはかなり良い状態のようです。
    トンプソン河のお役立ちリンク・資料のページで言及した Arthur J. Lingren 氏著の「トンプソン河・ジャーナル」にて水位 2.5m 程度のときに良いと言われているランの各所(河相が変わってしまっているランを除き)では、流石はやはり当たりや釣り上げられたりした話を聞くと同時に実際にフックして闘っている所を見ることも 2 回ばかりありました。 その他のポイントでも当たりがあったという話を 2 日の釣行の間で聞きました。 Arthur 氏によると、もう時期に水温の低いシーズンに入る変わり目になるので、これまでの状態が続くとは限りませんが、水位が落ちてきているのは良いニュースです。 私はゼロ・バイトでした。(もうすっかり慣れっ子になったのでまったく落ち込みませんが。笑)
  • 実は出掛ける前夜に調べた水位が高めだったので、あまり大きな期待は持てないかなという感じでした。
    シアトルから車で約 2 時間のべリングハムで Yasu さんと合流した後、途中 1 号線沿いにある Yasu さんの知る Daryl Martens 氏が開いた Reaction Fly & Tackle というフィッシング・ショップの Abbotsford 店に立ち寄って(高額な)フィッシング・ライセンスを購入したりしながら、約 3 時間半後に到着したトンプソンは水位の記録的に低かった昨年より凄みを増していた感じがしました。 下のビデオ(又は写真)はマレィ・クリークから撮った朝焼けに燃えるトンプソン河の模様です。
  • 運動会からフライ・フィッシングへ
    昨年は Yasu さんから借用した 10 番のシングルハンドで必死になって遠方まで投げたり、水を含んで重くなったフィッシング・ブーツ、クリーツ、ネオプレーンのウェーダーを着用しての崖の昇り降りで汗だくになったりと、釣りをしているというより運動会のような印象の方が強かったのですが、ウェーダーを Simms のクラシック・ガイド・モデルのゴアテックスのものに変えたり、ブーツを ORVIS の旅行用で軽量かつペシャンコにできるものにしたり、何よりも今回は今まで散々スペイの練習をレディントンのレッド・フライのダブハンを修理に出すほどしてきたおかげで、実力相応(笑)のナチュラル・スィングによるフライ・フィッシングをしている実感を満喫することができました。水量が多く流れがあったためでもありますが、特にグレーブヤードをとても楽しんでいる自分がいたことには満足です。釣れる釣れないは、また別の話ですが(笑)。
  • TFO の竿おろし
    初日にグレーブヤードでレディントンの 14 フィートで 9 番のスペイ・ロッドでブン投げ続けたことや土日とあまり睡眠時間がとれなかったことから疲れ気味だったことと、二日目は距離の必要な狙ったランが占有済みで入れなかったことから、念のためにバックアップ・ロッドとして持ち込んできておいたテンプル・フォーク・アウトフィッターズの短めのダブハン(プロ・シリーズで 12.6 フィート, 8 番, 4 ピース)の竿おろしを遠投の必要ないランで行うことにしました。 14 フィートのレディントンのレッド・フライ・スペイ・ロッドより、 TFO (テンプル・フォーク・アウトフィッターズの略)のダブハンは 1.4 フィート短いのでずっと軽く、しかもレディントンよりずっと柔らかい調子なので、悩まされるかなと思ったのですが、これが意に反し少しの間のキャストで気持ちよくラインが伸びていってくれるようになりました。これには腰のあるしなりを見せ更にその感じを良く手元に伝える上出来な TFO のダブハンは勿論、レディントンの硬い竿で竿のしなりを掴む感覚を努力して培ったので、レディントンより柔らかい TFO では比較的容易に竿のしなりを感じられキャストのタイミングを掴みやすかったこと、そして CND の GPS ラインに救われた部分がかなりありました。特に CND の GPS ラインについては、レディントンの竿のリールについているコンボ・セットとして付いてきたラインでは明らかにミス・キャストになっているであろう場合でも、それなりにターンしてくれました。そういう意味でも、比較的失敗にシビアなラインを使ってレディントンの硬めの竿でスペイの練習をしてきたのはとてもよかったと思います。 トンプソンのグレーブヤードに限りませんが、河幅のある所でレディントンのレッド・フライのような硬めの竿で精一杯の飛距離を投げ続けるのは(チャレンジとしても)とても楽しいのですが、そのような日の終わりには何歳までそういったフライ・フィッシングの仕方が楽しめるのか体と会話をすることがあるので、肩の力を抜いてキャストを楽しめるこの TFO の 12.6 フィートのロッドは、そのような意味でもお気に入りになりそうです。
  • でも運動会の楽しみも
    今回は Yasu さんを通じて日本やカナダからいらっしゃっていた日本人の皆さんと合流して顔見知りになることができました。おかげで宿泊した晩は熱燗にマット鈴木さんからの珍しいムースの肉と Yasu さんからの海の幸にあったかいご飯で舌鼓を打ちつつ、3 人でトンプソン談義による笑い話を夜陰に響かせることができたのと、翌日の昼食も途中経過の報告を兼ねて皆で集まり、ワイワイ、ガヤガヤ、ニコニコ、ガハハと日本語を地元に新しくオープンしたカフェ中に響かせエネルギー充填をお互いにすることができました。どこのランでテイクがあった、フックした、釣り上がったという新鮮な生の情報交換があるとその後の釣りへの気合の入り方がとても違います。 いい大人たちが夢中になるトンプソン河のスティールヘッド運動会といった模様でした。
  • 結論として
    今回はツキがなかったようです。(いつもかも知れませんが。笑) 初日は Yasu さんと入ったランで、後から入ってきた日本人組みがずっと後ろに入った所でフックされたり、二日目の朝、一足違いで入れなかったポイントで釣り上げられたりと、少し噛み合わせ(神合わせかな? 笑)が悪かったようです。
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火曜日, 10月 30, 2007

口コミ情報: Wenatchee river (WA) のスチールヘッドについて

先週の木曜日に Kaufmann's の Ryanウエナァチーで 8 pound のスチールヘッドを上げたと教えてくれました。 Ryan 曰く「木曜日とあって人では少なかったけど、水位が少し高かった」という話でしたが、先週末の Skykomish river の水位は先々週の週末よりずっと落ちていたので、現状は悪くないのではないでしょうか。 ウエナァチー川は来年再び解禁されるか分からないので、私は、Yasu さんが寛容にも気前よくくれたリールが修理から戻ってくることを待って、購入した TFO (テンプル・フォーク・アウトフィッターズの略) のスペイの竿おろしに足を運ぼうと思います。

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土曜日, 10月 27, 2007

口コミ情報: Thompson river (B.C.) オープン

ここのところ、フレージャー河アルビオン・ギル・ネットでは昨年より捕獲されている数が多いようだから解禁は時間の問題だろうと、スティールヘッドのメッカであるトンプソン河の解禁を待ち焦がれていた Yasu さんから、今週オープンしたとの情報が入りました。

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土曜日, 10月 20, 2007

ニューヨークの近代美術館に展示されているフライ・リール

これも Kaufmann's で聞いた話なのですが、ニューヨークの近代美術館に展示されているフライ・リールがあるのをご存知ですか。 私は知りませんでした。もしご存知であれば、あなたは自他共に認めるかなりのフライ・マニアと拝察いたします。 もしご存知でなければ、どのようなフライ・リールなのか見てみたいですよね。是非、ニューヨークの近代美術館へ出かけてみてください。 とは終わらずに、実物よりは見劣りするでしょうが、便利なインターネットを通じてどのようなリールか写真は見ることができます:http://www.exclusivereels.com/Gallery.aspx 展示されているフライ・リールのデザイナーは Ari 'T Hart 氏で、著名人にもご愛用されている方々がいらっしゃるようです。更には、会社によっては大事な顧客にプレゼントするところもあるという話です。(私はいつにそのような身分になるのでしょうか。笑) 俗人としては、その価格が気になりますよね。$2999 になります。 私が所有するロッドには合いそうにないですね(笑)。高いと思われました? 安いと思われました? あなたはどちらですか? もしニューヨークを訪れる機会があれば、一度近代美術館へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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口コミ情報: Yakima river (WA) でトラウト良好

ヤキマ河でのトラウトが調子いいことを Kaufmann's の Kevin から聞きました。 先週に出かけて、16 inc と 19 inc のトラウトを上げたそうです。「とてもグッド・ファイトを楽しませてくれたよ。」とは Kevin の言です。 フライはサイズ 16 のオリーブ・ダンを使用したとのことでした。 ただ、私も知らなかったのですがヤキマ河では、ハンティングも許可されているようで、「釣っていたら背後の藪がガサガサと音がするから、クーガーかなと思ってわざと足音を大きく立てながら音の方へ歩いていったら獲物の鳥を探している狩猟犬で、その背後からハンターが歩いてきて、獲物かと思ったが何となく違う感じがしたよと言ってた。」という一歩間違えたら冗談にもならない話を Kevin がしてくれました。 以前にも、Kevin がヤキマ河で釣りをしていたとき、ハンターの獲物を狙った流れ弾が足元に着弾したことがあったそうです。気をつけましょう。

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火曜日, 10月 16, 2007

水からの影響

  • 水の彫刻家
    シアトルでは「Northwest Evening Magazine」というローカルのニュースを放映する人気あるテレビ番組があり、流し見をしていたところ、ポートランド (シアトルから南に車で 4 時間程度) で水滴が作り出す様々なイメージの目を引く写真を撮影している Martin Waugh 氏の紹介がありました。
  • 水に与える影響と水からの影響
    Martin Waugh 氏の工夫も手伝って水滴が作り出す様々な美しいイメージを見ていたところ、日本で出版された「水からの伝言」という写真集を思い出しました。 川と個人によるのでしょうが、フライ・フィッシングをしていると川に立っているだけで不思議と心が落ち着き、洗われ、爽快感と充実感に満たされる感覚を経験できる所があります。私にとっては、初めてフライ・フィッシングした Skykomish river の上流や Elwa river といったとても澄んだ水の流れの所なのですが、特に Skykomish river では、生憎と現在は昨年末の嵐の為に通行止めになってしまっていますが、川との一体感が味わえ、心清められたことを覚えています。 「水からの伝言」は、自然環境や人工的影響が及ぼした水への変化の観察から私達の生活への警鐘を鳴らす内容でしたが、水から私達へも影響が伝わっていることをフライ・フィッシングをこよなく楽しむ一個人として実感します。
  • 追伸
    「水からの伝言」の編集もとのI.H.M.社は英語のサイトも保有するので、Martin Waugh 氏にメールしてみたところ、ご存知のようでした。

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Methow river (WA) 口コミ情報

メットハウ川へ先週に出かけていた Kaufmann's の Ryan に釣果を聞いてみましたが、メットハウ川では予想に外れて駄目だったそうです。 上流から下流まで 2 日かけて釣ったようですが Steely はいなかったと話していました。平日にも関わらず、混雑もしていたようで、周りも皆同じように坊主だったと話していました。 今度の月曜日に Steelheading が解禁になる ウエナァチー は混雑するから、前日にポイントを決めて日の出から釣ったほうがいいよともアドバイスしてくれました。

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木曜日, 10月 11, 2007

Redington スペイ・ロッドが修理から戻る

  • TFO (テンプル・フォーク・アウトフィッターズの略)のプロフェッショナル・シリーズのダブハンが手元に着いてから修理に出していたレディントンのレッドフライ・シリーズのスペイ竿が予想通り約 2 週間して戻ってきました。 とは言っても、実は("噂通り" :->)新品が送り返されてきました。(最新のモデルのレッドフライ 2 にアップグレードされてはいませんでしたが。笑)
  • レディントン社さん、本当にありがとうございます。
    バリュー・ロッドといわれる低価格帯の竿なので、グリップのコルクやロッドの手元の末端のラバーが落ちたり、つなぎ目のコーティングが剥げたりと痛みが早く現れたかな(ロッドを酷使したからだという話もありますが :->)と思われる点もありましたが、やはり保障のついた新品のロッドを購入したのはとても良い選択だったと思います。 特に初めてスペイ・ロッドを購入される場合、保証の付いたバリュー・ロッドを考慮に加えることをお奨めします。

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水曜日, 10月 10, 2007

Wenatchee river (WA) 口コミ情報

確か 1996 年頃からスティール・ヘッドの禁漁が解けなかったウエナァチーで 10/22 (月)より解禁になる模様です。。 温暖化の影響によるサーモノイド種の中でも特に数の減少が懸念されるスティール・ヘッドなので、とても喜ばしいニュースです。

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火曜日, 10月 09, 2007

Okanogan river (WA) 口コミ情報

オカナガン でのスティール・ヘッドが調子良いようです。 Kaufmann's の Cody が、今週、日に 4 尾釣り上げている話を聞きました。

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金曜日, 10月 05, 2007

Methow river (WA) 口コミ情報

メットハウ川で明日からスティール・ヘッドが解禁になることを Kaufmann's の Ryan が教えてくれました。 しかも、「解禁直後に出掛けるのならば釣れることを保障するよ」との太鼓判まで頂きました(笑)。 昨年はメットハウ川は解禁にならなかったので、温暖化の影響によるサーモノイド種の数の減少が懸念される中での嬉しいニュースです。 Ryan も来週に出掛ける予定のようです。

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金曜日, 9月 21, 2007

Thompson river (B.C.) 口コミ情報

  • Yasu さんから今年はスティール・ヘッドの遡上が早いようで、フレージャー河で何尾か上げられているようで、スティール・ヘッド解禁が早めの年になるかもしれないことを教えてもらいました。
  • また、昨年とは対照的に今年は水位が例年より高いようです。

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木曜日, 9月 20, 2007

Deschutes river (OR) 口コミ情報

  • Kaufmann's の Ryan 曰く、オレゴン州のデシューツ河でのスティール・ヘッドが調子良いようです。 Ryan も毎週のように足を運び、毎回釣り上げているようです。

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火曜日, 9月 18, 2007

TFO スペイ・ロッド の購入

  • スティーリーのサマー・ラン用
    今年 3 月に購入したレディントンスペイ竿が酷使のために修理が必要な状態にあり、これからトンプソンも含めて本格的なスティールヘッドサーモンのシーズンを控えているので 2 本目のスペイ・ロッドを購入することにしました。 購入候補としては、レディントンのダブルハンド・ロッドはレッドフライというモデル(現在はレッドフライ 2 というモデルに置き換えられました)で 14 フィートの 9 番なので、スティーリーのサマー・ラン用のフライフィッシングにもう少し短く番手の軽いダブハンにすることにしました。
  • 長い条件リスト
    条件としては:
    • 7 番ロッド
    • 4 ピース
    • 短め(12 ~ 13 フィート)ながら、尚且つ
      • トラディショナル・スタイルのスペイでも問題ないこと
      • レディントンのレッドフライより柔らかめながら、ファースト・アクションかファースト・ミディアム・アクション
    • 高・好評判
    • 次のロッドも酷使することが考えられるので、
      • 安価($300 以下)で購入できる。
        いわゆるバリュー・ロッドと呼ばれる奴ですね。e-bay にて掘り出し物を探すつもりなので、e-bay に出品される傾向も条件になります。
      • 保障付(新品)
      • ロッド・ケース付
  • セカンド・ロッドとして TFO Spey 竿を購入
    上の条件に合いそうで、今までスペイ・ページを見てきて評判の良いスペイ・ロッドとして以下の候補に絞りました。
    • スコット
      スペイ・ページの Dave は現在スコットのスペイ・ロッドの開発に関わっています。
      私はスペイを始める以前にも、スコットのシングル・ハンドのロッドについて高い評判と共に Sage と似た感覚という話を聞きました。
      ラッキーだと e-bay にスコットのダブハンの新品が安く出てるのを時々見つけることができます。
    • テンプル・フォーク・アウトフィッターズ
      次々と新しいモデルのダブハンが各社より投入されているので、最近こそ、TFO (テンプル・フォーク・アウトフィッターズの略) のダブハンについてスペイ・ページで好評判を見かけませんが、以前はよく話されていました。
      e-bay ではあまり見かけませんが、定価が $300 以下です。
    • エコー
      エコーのスペイ・ロッドも e-bay で時々見かけます。
      • クラシック
        スペイ・ページで好評判をよく見かけます。
      • エコー 2
        エコー 2 はユニークで 2 種類の竿先(正確性用と飛距離用)が付いてきます、しかも短いので、私にとっては魅力的なのですが、やはり短いだけにスカンディナビアン・スタイル用のロッドで、スカジット・スタイルで使用するにも問題ないかもしれませんが、トラディショナル・スタイルで用いることについての記事をスペイ・ページを含め他のサイトでも見かけませんでした。
    • レディントン・レッドフライ
    • Sage
      Sage より Z-Axis モデルが出てから Sage の前のモデルのスペイ・ロッドが比較的安価で e-bay にて見かけるようになりました。それでも、やはり新品は $300 以下という訳にはなかなかいかないですね。
    e-bay にてスコットの掘り出し物にビットするタイミングを逸し、レディントンのレッドフライの 8 番ロッドが前回と同様にリールとライン付きのコンボで出品されたのにビットしてもアウト・ビットされ残念がっていたところ、タイミング良く、TFO のプロ・シリーズで 12.6 フィート, 8 番, 4 ピースというダブハンが出品され $216.65 (竿 $205 + 送料 $11.65)で首尾よく落札することが出来ました。
  • 後記
    やはり竿を選ぶには、常に聞かれるアドバイスですが、試しにキャストしてみた方が良いと思います。
    私は、価格が安い竿を選んでいるのと、意外と自分のキャストを竿に合うように調節できるという(根拠の全く無いかなり高慢な)自負があるので、最初のスペイ・ロッドからネットでのロッドのレビューのリサーチのみを主に頼りに e-bay で購入していますが、ロッドの調子(のみではないですが)によってキャストのタイミングや力加減は大きく変わってくるので、特にこれからスペイを始めてみようと思っている方は経験のある方にアドバイスと振らせてもらうことを頼んでみてください。

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木曜日, 7月 26, 2007

ヤキマ河のお役立ちリンク・資料

  • ハッチング:
  • ウェーディング参考資料: www.worleybuggerflyco.com より
  •  
  • ワシントン中・東部の河川のご他聞にもれずヤキマ河にもガラガラ蛇が生息しています。人づてにガラガラ蛇を見たという話は時として聞きますが未だに咬まれたという話は聞いたことは無いので、極端に神経質になる必要は無いと思いますが、気になるようでしたら夏季はワシントン西部の他の河川を訪れるようにされればよいと思います。
  • ヤキマ河でのフライフィッシング日誌はこちら...

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月曜日, 7月 23, 2007

トンプソン河のお役立ちリンク・資料

      
  • スペンセス橋周囲のトンプソン河地図とポイント名: www.flyanglersonline.com 上のフランク・アマト発行「トンプソン河・ジャーナル」からの引用より
  • トンプソン河の水位と水温について: カナダ政府の水量データのサイトにて以下の手順で知ることができます:
    1. "View all Real Time Stations within" のプルダウン・リストにて "British Columbia" を選択します。
    2. 次に、現れたブリティッシュ・コロンビア水系の一覧より "THOMPSON RIVER NEAR SPENCES BRIDGE - [08LF051] - [BC]" を選択します。
    3. "Go To Station" ボタンをクリックします。
    4. 初めてページを訪れた場合は、現状水位情報利用に当たっての条件などが表示されるので、そこでページ下部にある "I accept" ボタンをクリックします。
    5. 表示されたグラフの上に位置する "Parameter Type:" 用のプルダウン・リストにて、水位を知りたい場合は "Primary water level" を、水温については "Water temperature" を選択します。
    6. もし過去の水位や水温が知りたい場合は、グラフの下に表示する日にちの範囲を指定する部分がありますので、そこで日付を指定して "Redraw" ボタンをクリックします。
  • スペンセス橋周囲の天候について
  • カナダのフィッシング・ライセンスについて
    • 必要なライセンスの種類
      • Basic Licence
      • スティールヘッド用 Conservation Species Licence
      • トンプソン河用 Classified Waters Licence
    • 2007 年 9 月よりオン・ラインで購入できるようになりました。 但し、オン・ライン購入後にレーザー・プリンターにてプリントしたものを持参しなければならないことには変わりありませんのでご注意ください。 オン・ライン購入用のサイトはこちら、そしてオン・ライン購入用のマニュアルはこちらです。
    • バンクーバーを含めブリティッシュ・コロンビアにおいてフィッシング・ライセンスを購入できる場所はこちらで検索できます。
    • 1 号線沿いにある Reaction Fly & Tackle の Abbotsford 店でも購入可能です。
  • バンクーバーよりトンプソン河のスペンサーズ橋経由カムループスへの道順 現在、スペンセス橋周辺には営業しているガソリン・スタンドがないのでガソリンは車のタンクに少し余裕を見込んで出掛けるようにしてください。
  • スペンサーズ橋周辺の宿泊施設
  • Arthur J. Lingren 氏著、Frank Amato 出版社発行の「トンプソン河・ジャーナル」(River Journal Volume 2, Number 3, 1994) について
    • ISBN:
      • Softbound ISBN: 1-878175-47-5
      • Hardbound ISBN: 1-878175-48-3
    • 発行(1994 年)より年月が経っているので今でも発行されているのかは疑わしいですが(興味のある方は上記の ISBN をもとにご確認ください)、Arthur J. Lingren 氏が 25 年間のシーズンの大半、毎週末トンプソン河へ巡礼とも譬えられるように通われた経験の纏められたものです。彼曰く、シーズンのいつ頃で水位がどれ位なのかで、どのランのどの石の後ろにスティールヘッドが居着くか分かるそうです(恨めしい)。Arthur 氏が 9 才の甥を連れて行って、その子が自分の身長と同じ位の体長のスティールヘッドを釣り上げたときのエピソードと、自慢げにその子がスティールヘッドを掲げているときの写真も掲載されています。年代が異なるので現在と状況は異なるのでしょうが、Arthur 氏のトンプソン河の長年の経験に基づく知識あってのことだったと推察します。 もしトンプソン行きをお考えならば、以下のことを含み、Arthur J. Lingren 氏の長年の経験を学べるので一度目を通しておいて損はないと思います(私も次回にトンプソン河へ出掛けるときのよい参考になると期待している者の一人です)。
      • 水位がどれ位のときにどのランがよいかを記載した表
      • 各ランの特徴とポイントについて
      • 無駄骨になること請け合いなので出掛けないほうがよい水位
      • フライについて
      • 各プレゼンテーションについてとシーズン中にプレゼンテーションを変えるタイミング
      「トンプソン河・ジャーナル」からの一部引用が www.flyanglersonline.com 上に掲載されています。
  • トンプソン河のスペンセス橋周辺へフライ・フィッシングに出掛けるのならば、クリーツと折りたたみのウェーディング・スタッフ(杖)も持っていかれることを強くお薦めします。そしてウェーディング中は岩の上ではなく岩と岩の間に足場をとるよう心がけ、一歩一歩滑らないか確認して歩を進めるようにして下さい。
  • もし二人以上のグループで出かけるならば連絡用のトランシーバーを持参されると重宝しますよ。
  • トンプソン河のフライフィッシング日誌はこちら…

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日曜日, 7月 22, 2007

Snoqualmie river でフライフィッシング: 曇天の運と愛しのミドル・フォーク

場所: スノクゥォミ(Snoqualmie)川, ミドル・フォーク・スノクゥォミ川 時間: 2:30pm - 6:30pm 天候: 曇り後雨

  • 曇天の運
    高橋さんの日本への帰国を今週に備え、一緒に出掛けるフライ・フィッシングの締め括りはスノクゥォミ川としました。 NOAA の Web サイトでのシアトル近郊の天気を土曜の夜と日曜の朝にチェックした限りでは、ワシントン州の西部を縦に走る山脈の西側は終日雨模様が予想され、予報を裏付けるような厚い雲が空一面を覆っていました。高橋さんはドライ狂なので、最後に気持ち好くドライに向いた晴天下で釣りをしていただきたかったのですが、お天気ばかりは如何しようもありません。 それでも、幸運にも日中は小雨の時々降る程度で、釣りを終えてミドル・フォークのスノクゥォミ川を後にするまでひどく降り込まれることなく、しかも水位もここ数日の愚図ついた天気にも関わらず安定しているのには恵まれました。今そのように振り返ってみると高橋さんはツキがあったのかもしれません。
  • 運の尽き
    Kaufmanns フライ・ショップのベルビュー支店で高橋さんと待ち合わせした後、車でハイウェイ I-90 を東へ向かいました。ドライにとっては悪条件な天気ですが、スティールヘッドの釣りには非常に好条件な天気なのと、目的地のミドル・フォーク・スノクゥォミ川へ行く途中に立ち寄れるポイントがあることから、運がよければ先ずは思い出にスティールを釣り上げて貰おうとハイウェイ I-90 を途中で降りてスノクゥォミ川へ。良く知られたポイントなので既に先客達が入っているのではないかと心配だったのですが、幸先良く空いていました。 8 番の竿の準備を先に終えた高橋さんを川に見送ってダブルハンドの竿の準備をしていると、今さっき川に入って行ったばかりの高橋さんがこちらを見て何か叫んでいます。「どうしました?」と聞き返してみると、「魚ですよ。ひったくられて、ティペットを切られました。 2 投目ですよ。」と興奮した大声が返ってきました。私も仕度を終え、川の高橋さんに近づいて詳しく聞いてみたところ、どうやらマラブーのフライを付けて 2 投目にフライが止まったので川底の石にでも引っかかったのかと思って竿を上げたところ、いきなり走り出し、勢い良くひったくられて 0X のティペットの真ん中から切られてしまったようです。「ティペットに傷でもついていたのでしょうけど、残念です。」とは高橋さんの談です。話からすると大物、ポイントからしてスティールヘッドにまず間違いないと思います。とても残念でしたね、高橋さん。でも、これも楽しい思い出ですよね。 しかし、スティールヘッダーの仲で今夏のサマー・ラン・スティールはとても不調なことが叫ばれているのですが、高橋さんの強い魚運には感心させられるやら、妬ましいやらです(笑)。 後学の為、水位 4.01 feet, 水量 920 ft^3/s、水温(確か) 59F°。 スティールは群れる習性があるので、2 匹目のドジョウならぬスティールをもしやと期待して二人でフライを流しましたが、その後は当たりも無く、ミドル・フォーク・スノクゥォミ川に向かいました。
  • ミドル・フォーク・スノクゥォミ川について
    スノクゥォミ川はノース・フォーク、ミドル・フォーク、サウス・フォークに分流する前にスノクゥォミ・フォールズと呼ばれる大きな滝 (Wikipedia のスノクゥォミ・フォールズのページへのリンク) があり、それより上にはスティールヘッドを含めサーモノイドと言われるサーモン系の海よりの遡上魚は全く期待できません。それに時として Kaufmanns で聞くことなのですが、ワシントン州の西部を縦に走る山脈の西側の河川の流れは山脈からの氷河の流れで、大きな魚を豊富に培えるような流れではなく、基本的にそのような河川に棲むトラウトはスティール・ヘッドの幼魚なのだそうです。ミドル・フォーク・スノクゥォミ川もそのご多分に漏れず、型の良いは期待できないのですが、シアトルから車で約 40 分の近距離にありながら山深い景観を湛えた非常に美しい渓流で川の表情も豊かなため、地元のフライ・フィッシャーにとっては心和ませる GEM の一つになっています。 私はミドル・フォークに来るのは実に 3 年ぶりです。渓流での釣りには車で 20 分と更に近場のセダー川を知って以来すっかりご無沙汰していました。しかも近来、渓流での釣り自体にめっきり出掛けることがなくなっていました。久しぶりにミドル・フォークのスノクゥォミ川に降り立ってみると、その周りの景観の美しさに改めて感動しました。
  • Be loved middle fork
    高橋さんは 4 番の竿を持って下のプールへ向かった模様で、私は馴染みの 5 番の竿を準備し上のランで久々にポケット・ウォーターの釣りをしてみることにしました。まるっきりやっていなかったポケット・ウォーターの釣りに、流れの読み方やどのように釣るのか勘が戻るまで暫し時間が掛かりました。先ずハッチは霧雨と時間帯によるのか殆ど見受けられませんでしたが、を飽食家にさせる程の大量のハッチはミドル・フォークにはないのと、ポケット・ウォーターなので獲るか獲らないかは比較的短い時間で判断しなければならずフライが合っているかハッキリし易いことから、どうせならドライでと、目の悪い私でも目立って見失いにくい D&D Cripple のサイズ 18 にしました。 · 川岸近くの緩い流れの所で上流へ向けてのバウンス・キャストやスラック・キャストを試して感覚を戻していると、目ぼしい所で小さながライズしてくれました。どうやらフライはこのままで大丈夫そうです。 · 感覚の戻ってきたところで、川岸より離れ、いたるところに散在する岩から後を引く淀みを狙うことにしました。上流へ向けてではなく横にフライを投げるように位置取って、何とか数秒フライにドラッグが掛からず浮いているようにリーチ・キャストにバウンス・キャストとスラック・キャストを取り込んで、流れの間の淀み目掛けフライを静かに落とすようにキャストしていると、気持ちよくレインボーが獲ってくれます。途中で D&D Cripple フライを奪われたので、サイズ 14 のイエローハンピー に切り替えたところ、ある時にカットスロートと思われるが勢いよくジャンプして咥えてくれました。ただ生憎とラインが下流に流されてしまっているのと魚のサイズが小ぶりなので上手くフックできませんでしたが。 久しぶりのポケット・ウォーターの釣りに暫し我を忘れて愉快な一時を綺麗な風景の中で楽しむことができました。 高橋さんも日本帰国を備えた最後の釣りを楽しんだような雰囲気で下のプールより上がってきました。 実は私が初めてフライ・ロッドを振ったのがスノクゥオミ川のミドル・フォークでした。偶然にも高橋さんもワシントン州で初めてフライ・ロッドを振ったのがミドル・フォークだったそうです。その高橋さんはミドル・フォークでの釣りを最後に日本に帰国されるので、始めと終りが同じ川という好い閉め方でした。 · 釣りから戻った後は日本料理屋で舌鼓を打ちながら親交を深め、高橋さんとのシアトル最後の一時の総括としました。

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土曜日, 6月 30, 2007

Skykomish river でフライ・フィッシング(動画有り)

  • スカイコミッシュ (Skykomish) 川の人気
    正直、カウリッツ河への片道 2 時間半のドライブにも食傷気味なので、地元のスカイコミッシュ川へ状況チェックを兼ねて出掛けることにしました。USGS の Web サイトに依ると、これまで例年より高かった水位が漸く落ち着いてきたようです。 スノクゥォミ (Snoqualmie) 川とスノホミッシュ (Snohomish) 河の袂を分けるスカイコミッシュ川ですが、スノクゥォミ川が各分流に枝分かれするまで比較的市街地近くを流れるのと異なって、未だ人家まばらな所の多いベーカー山の麓を流れた後、各分流に枝分かれする頃には清んだ渓流の景観を醸し出しながらベーカー山国立森林公園へとその源を辿ります。また、スノクゥォミ川のような途中に大きな滝のないこともあってか、スノクゥォミ川よりもスティールヘッドの遡上数は多いようです。 ただシアトルから約 1 時間から 2 時間の圏内で景色も美しいことから、夏場は友達、カップル、親子連れの面々の川遊びやカヤックやゴム・ボートでの川下りに人気の場所であることに加え、トラウトは言うに及ばず、数種のサーモンとスティールヘッドの比較的良い釣りができるので、シーズンの週末ともなると場所によってはモーター・ボートのラッシュにも見舞われるのが玉に瑕のスカイコミッシュ川です。
  • 右手バンクのスペイに苦しむ
    · シアトル近郊の河川は以南のカウリッツ(Cowlitz)河やカラマ(Kalama)川よりもスティールヘッドの本格的シーズン到来に約一ヶ月遅れるので、比較的下流の Monroe の街に近い所でフライを流すことにしました。 · 朝の 6:30AM に着いたポイントではギア組みの釣り人が確認できるだけで 3 人程既に竿を立てていました。その内の一人と言葉を交わしたところ、先週にここでスティールを釣り上げたとのこと。期待しないようにと自分に言い聞かせても、自然とワクワクしてきているのに気がつきます。 · ただ、先客の 3 人の釣り人の邪魔にならない範囲でのフライ・ウォーターとなると限られ、その後時間の経つにつれて川遊びの家族連れもチラホラ現れるようになって、そこのポイントでは右手側が川岸のスペイに苦しんだだけというような展開になりました。他のポイントを探しに川沿いのトレイルを下流に歩いて行くと、幸運にもフライ・ウォーターとなるような 2 箇所で竿を振れる所を見つけたので、先の右手バンクのスペイの続きを行いました。ヤキマ (Yakima) 河で初めてダブルハンドの竿を振ったときを除いて、カウリッツ(Cowlitz)河でもスノクゥォミ(Snoqualmie)川でも左手側が川岸だったので、どうも右手バンクはやはり落ち着きません。しかも川岸には茂った木々が時には頭上まで迫り出しているので右手上のスネーク・ロールやダブル・スペイではバックを取ることができず、主に右手上ならばバックハンドか左手上でのシングル・スペイを強要されます。今迄右手上ばかりで、特にカウリッツ河ではその河幅からブン投げないとならず、左の背筋が腫上がって、帰りの車でシートに当たり偏って座っているような状態になる程に身体のバランスが崩れてきていたので好都合といえば好都合でしたが。
  • 別の自己満足の日
    フライ・フィッシングの楽しみは色々ありますが、自己満足できる要素の多いことも魅力の一つではないでしょうか。キャスティング、ライン・コントロール、プレゼンテーション、フライ・タイイング、流れの読み方と自分だけの知るポイントを見つける楽しみ、ハッチの読み方、フッキングにランディング、そしてリリース、周りの美しい風景など。各要素毎に思い描いたように事が運んだときの嬉しさ、不快な経験からの改善、それからちょっとした気づきやタイミングからの新鮮な発見や疑問の解消、それらがフライ・フィッシングに出掛ける度に自分なりに成し遂げられますよね。勿論、釣れる魚が自分の思っているような、あわよくばそれ以上の魚ならば何も言うことは無いですが(笑)。 左手上のスペイ・キャストに悪戦しながらでしたが、この日も、青い晴天の下、8 匹の子ガモを連れたカモの一隊が川岸を長閑に泳いで行くのや、2 匹のアゲハ蝶がヒラヒラと空中でダンスを見せながら顔の前を横切って行ったり、さては反対岸に 2 匹の鹿が現れ草を食んでいるのを朗らかに楽しんでいました(見ずらいかもしれませんが下のビデオはその鹿を撮影したものです)。 そこへ、反対岸のやや深そうなランをポートで上り下りして攻めていたギア組みの連中から歓声が上がりました。思わず目を移すと、一人の竿が弓なりにしなっている先で、日の光を反射してキラキラと輝く所々の水面より一層強く銀ピカに光を放ちながら 80cm 程のスティールヘッドが水面上で体を反転させるように小さくジャンプしていました。 それからはやはり俄然はりきって、 右手の変な所にできたマメの皮がむけるまで主に左手上のシングル・スペイを半日投げ込み、日が高くなり釣果が期待できなくなったのと、ウェーディングできる流速と水深の限度まで来た所で竿を畳みました。 結局、思うようにいかない左手上のスペイ・キャストと釣れないスティールヘッドの苛立ちにも拘らず、周りの豊かな自然に慰められたおかげで、清々しい初夏の一日の体験になりました。

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水曜日, 6月 20, 2007

Snoqualmie river でフライ・フィッシング

Snoqualmie river night

  • To home river
    地元の河川が解禁される 6 月。スノクゥォミ(Snoqualmie)川の馴染みの場所へご挨拶に夕方出かけました。この時期、ワシントン州は日が長く夜の 10 時でも薄暗い程度なので、地元のスノクゥォミ川ならば 7 時前に出掛ければ 2~3 時間は竿が振れます。 スノクゥォミ川では、サマー・ランのスチールヘッドには一般的に時期尚早なのですが、カラマ川で高橋さんがあれだけの数のスチールヘッドを目撃したので、スノクゥォミ川でも可能性が皆無ではないように思われ、それに車で 20 分と何より近いんだからと都合の好い言い訳で、スチールヘッドのことばかり最近考えている自分を後ろめたく感じる思いを捩じ伏せての外出でした。
  • Almost 手繰りフィッシング No.2
    今回はダブル・ハンドの竿で、今までとは違った所を探ることができるので、スノクゥォミ川で新鮮な味わいと期待を楽しむことができます。実際、今までの幾つかのポイントへは川を渡らなければならないのですが、その為にはもう暫く水位が下がるまで待たなければならず、これまでならばその為にポイントがとても限られてしまうところですが、ダブル・ハンドのおかげで今まで届かなかった所を試してみることができるので、この時期に馴染みの川を楽しめることは嬉しい限りです。 やっぱりホーム・リバーで竿を振るのはいいものです。 スウィングさせていると、稀に軽いペッキング(pecking:つつき)を感じます。レジデントのレインボーが挨拶に来てくれているようです。実際、一度ラインの先のフライとティペットの状態を確認するのにラインを手繰って、いざフライに手が届かという時、フライの背後から突進して来るレインボーが現れ、大きな口をあけて勢いよくフライに食いつこうとする余り、もう少しで私の股間に。ハッとする瞬間でした(笑)。
  • Haunted by Chrome Summer
    9 時近くでしょうか、そろそろ辺りに日の沈み始めた気配が漂う頃、スウィングに意識を集中していると、突然、ドボン。右手の竿先程の足元でボーリングの球でも落としたような音がしたので視線を向けたものの、大きく波打つ波紋の動きしか確認できず、スウィングするラインに目を戻すと今度は下流で、夕闇の中、ギンピカの体を棹立ちにしてスチールがジャンプ、ドボン。更に下流で、またジャンプ、ドボン。まるで生まれ故郷に帰り着いたことを大喜びしているかのように。 多分、サマー・ランの先頭集団の一尾でしょう。しかし、未収穫の私にとっては "Catch me if you can." とでも言っているようにも見えるのが恨めしい。 ジャンプしていたスチールは下流へ随分行ってしまったのでどうしようもありませんが、スチールヘッドは集団で行動する習性があるので恐らく他にもいるに違いありません。ガゼン士気が上がってスウィングが今まで以上にゆっくり感じるほど集中し 10 分も釣っていると、ツー、ツツーと手元のラインのループが好いスピードで出て行きます。「来た」と思って、手元のラインのループが全て出るのを待った後でロッドを川岸のほうへ振るようにして合わせると…. 何も手応えが無い。何故??? 結局、当たりらしい当たりはそれだけで、日が暮れてフライが見えなくなったので納竿としました。 帰りは、河と平原を靄が怪しく低く覆い、西の低い空を燃やす夕焼けを闇が追いやる中、月と明星の明かりを頼りに、幻想的なスノクゥォミの初夏の夜を観賞しながら竿を肩に担いで車まで歩いて戻りました。
  • スチールだったのかなぁ
    後日、デック ホーガン氏の著書「A Passion for STEELHEAD」を読んでいて、そうだったのかなと思われることが書いてあるのに気付きました。疑惑のテイクですが、スチールヘッドが、フライに食いつくのではなく、口を開けて掃除機のように吸い込むと、ラインが好い感じで引っ張られ、その後にたとえスチールがターンをした場合でも必ずしもフックには結びつかないことがあるそうです。そのような時は、再び同じ所へキャストし更にゆっくりしたスウィングで流せばよかったのですが、私は普通に 2 歩ステップ・ダウンして新しくキャストしてしまったのが反省点です。 それから合わせについても、手元のループが出て行った後にラインが tight (ピンと張り)になり、更にリールのクリック音がする程待って、人差し指でラインをロッドのコルクに押さえ、竿を川岸に振るように合わせると デック ホーガン氏は記しているのですが、私は少し早かったようです。確かに手元のループが出て行くのを待ちはしましたが、ラインがピンと張る迄ではありませんでした。 あれはスチールだったのかなぁ、そう信じさせて下さい(笑)。

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日曜日, 6月 17, 2007

Kalama river でフライ・フィッシング(動画有り)

  • サマー・ランを求めて
    高橋さんとスチール・ヘッドを釣りに出かけることにしました。ローカルの河川は水位がようやく落ち着いてきたばかりなのと時期的に少し早く期待薄なので、2 週間前に目の前でサマー・ランが釣られたカウリッツ(Cowlitz)河のポイントを朝一でチェックし、それからカウリッツ河より車で約30分ハイウェイを南下したカラマ(Kalama)川で釣る計画にしました。カラマ川はカウリッツ河よりスチールの総数は期待できませんが、カウリッツ河より南に位置していること、河口からハッチェリー(孵化場)までの距離が短いことからカウリッツ河より早い時期にサマー・ランの釣りが期待でき、川幅も広くなく、しかも川にアクセスできる場所が多く、川の表情も豊かなので、旨く行けばこの時期に思い出に残る釣りができる筈です。目の前でサマー・ランが釣られたカウリッツ河のポイントは、朝 8 時には餌釣りの人が入ってしまうので、こちらを朝 5 時に出発です。 当日は生憎の終日雨模様という予報。それでも人手は少なくなるだろうと好都合に考え、 フロント・ガラスに雨の雫で歪んで映る通いなれたインター・ステイト・ハイウェイ 5 号線の景色を車のワイパーで拭いながら一路カウリッツ河へ。
  • 当たり
    ターキー・ハゲワシ カウリッツ河のポイントでは幸運にも雨は止んでいたのですが、生憎と先客の 3 本の餌釣りの竿が立っていました。私の知っているカウリッツ河の他のポイントは更に少し上流に位置するので、サマー・ランがそこまで到っているのか疑問が残るため、カウリッツ河のことは忘れてカラマ川へ移動することにしました。 カラマ川を訪れるのは、ほぼ 2 年振りです。前回訪れたときに木々と川のエメラルド・グリーンに囲まれた中、腰上までウェーディングして竿を振っていたところ、自分のキャスト限界より少し先で、遡上してから月日が経ちレインボーの彩りに変わったスチール・ヘッドが、ゆっくりと静かに口、頭、背中と背びれ、そして尾びれと順に弧を描くように水面上に現しては沈んで行き(確かスマッキングと呼ぶのだったと思います)、まるで小さな虹が突如現れたかのような美しいセンセーションに打たれたのを覚えています。 到着したカラマ川でも早々に各要所のポイントに計十台以上の車が入っていました。川にアクセスできる場所の多いカラマ川は一般的にフィッシング・プレッシャーが高いので、雨模様の父の日ということで釣り人の数は少ないのではと甘い期待をしていましたが、やはりどこにでも釣りキチはいるようです。ビギナーズ・ホールのもう一つ上のポイントにはギアの人が一人入っているだけだったので、予め計画していたようにそこから釣り始めることにしました。ギアの釣り人に上手を釣っていいか断りを入れた後、もう少しフライ・フィッシングに適した流れのある少し上手に陣取りました。そこは左手上流にラフル(ruffle)の浅瀬があり、そこから徐々に深さを増し、反対岸に流芯を作って、茂り出た木々の下で右に緩く曲がりながら、沈んだ 2 つの大きな岩を抜けて右手下のプールへと滑らかに移り変わって行きます。 天気的には曇り時々小雨で風も無く好状況なのですが、気温が低くのと雨の為に水が冷たく感じられるので、5 ft のファースト・シンキング・シンクティプに魅惑的な Spruce Fly を付け、反対岸に茂り出た木々の下へ滑り込ませ(勿論何回か枝を引っ掛けてますよ)、2 つの岩の手前から奥まで順々にスウィングを繰り返して行きます。未だ岩の手前の所を攻めていると、ドボンと大きな音と、目の墨に銀色に光る魚体の反転する姿を2 つの岩の間辺りに一瞥。入っていたギアの釣り人と向き合った際にやっぱり目線が交差し、"It is!" と頷き合います。そのようなスチールは活性の高い奴に違いありません。こうなるとその場の雰囲気にも緊張が走ります。しかもポイントの 2 つの岩を攻められる位置に来ると足元の川底に 60cm 程の真新しそうな銀色のスチールの死骸が横たわっています。 手前と奥で流れの速度が異なるので、神経を集中してラインの緩やかな J フォーメーションがゆっくりと一定のスピードで川の流れを横切るようにスウィングさせてやります。最近は、このように神経を集中させている一時を味わうことに病みつきになっています。しかも、そのような時に当たりがあるものなんですよね。今回もそうでした。奥の岩の後ろを気持ち良くスウィングさせている時、立て続けに 2 回しっかりしたニブリング(nibbling:かじり)がありました。ただ、スウィングに意識を集中するあまり、手元のラインのループの先を人差し指とロッドのコルクで軽く挟むことを忘れ、人差し指できつくラインを押さえていて、全くラインの出て行く余地がありませんでした。その口当たりを嫌ったのか、以来全く当たりは無くなってしまいました。また、異なるフライを更に深い水域に流してみようと、10 ft のスーパー・ファースト・シンキング・シンクティプと違うフライに替えている間に、ギア釣りの人が跳ねたところ目掛け何度かドボンと大きな仕掛けを投げ込んだのに嫌気をさしてどこかへ行ってしまったようです。あ~ぁ。悔やんでも後の祭りです。
  • Dilemma
    下流はほぼ止水のような長いプールが続くので、テクテクとビギナーズ・ホールまで川岸を歩いて行きました。途中でスチールが反対岸の川面に現れたのですが、ほぼ止水のような流れでキャストのバックもとれないような所なのでどうしようもありません。ビギナーズ・ホールには 2 人の先客があって動きそうもなく、先に車で通り過ぎた時に少なくとも 5 台の車が駐車していたようなフィッシング・プレッシャーがそれまであったこともあり、諦めて来た道を上流へ引き返して、何処かを攻めに行った高橋さんを待ちました。 高橋さんはビギナーズ・ホールの更に下流まで足を運んだようで、話を聞いてみるとビギナーズ・ホールの下の大きなプールで 3 尾のスチールが遊泳しているとのこと。しかも、高橋さんを待っている間にビギナーズ・ホールに入っていた釣り人は、父の日で他に予定があるのか、皆引き払っているということも教えてくれました。そんなにスチールがたむろっているのではチェックしないわけにはいきません。 もう今までに相当なフィッシング・プレッシャーがあったビギナーズ・ホールでは、あまり攻められていないであろう、その下の止水のようなプールへと続いている、ビギナーズ・ホールのテール・アウトを一応スウィングで梳いて、その後で、下のプールへ高橋さんの目撃した 3 尾のスチールを見に行きました。川底で時々キラッと銀色に光るのでスチールかと期待しその方向へ目を走らせるのですが、決まってウグイが川底の藻か何かを食べるのに反転しただけでした。それにしても、そのウグイの数とサイズたるや目を見張ります。皆、優に 30cm はあって、よく見ると川底の至る所にいます。スチールはというと、私が確認できたのは、ここまで川を溯る間に傷つき一瞬錦鯉かと思わせるようなボロボロの体になった 1 尾が岸辺についている他は、大きなプールなのでどこか違う場所を泳いでいるのか、スポットすることができませんでした。私がビギナーズ・ホールをスウィングで梳いていた間、下のプールのスチールにデッド・ドリフトで挑戦していた高橋さんは、回遊しているので正確な数ではないと前置きしながらも、10 尾位の泳いでいるスチールを目撃し、鼻先にエッグ・サッキング・リーチを上手いこと送り込んだけれどバイトはなかったということを話してくれました。岸壁のような背後で、恐らく重いフライをロール・キャストで投げていたのでしょうが、高橋さんはよくやります。
  • 展望
    その後は上流のレッド・バーンのポイントまでの 3 箇所のポイントに車で移動して竿を振ってみましたが、当たりはありませんでした。ただその内の 1 箇所のプールの上に架かる橋から下を見下ろしていた高橋さんの「多くのスチールがたむろっていますよ」という大きい呼び声が記憶に残る一日になりました。 今年はカラマ川とカウリッツ河ともに例年より水位が低く、規模の小さいカラマ川は特に浅瀬が溯るのが厳しそうでした。更にカラマ川は川岸へのアクセスが容易でフィッシング・プレッシャーが高いことから、殆どのスチールは各プールの人の近づけないような部分で水位が上がるか夜になるのを待って移動する気配です。もう少し水位が高ければ、止水のようなプールを回遊していたスチールも川の各所に散らばって好い状況になっていたのかも知れません。
    DATETIMEFLOW (CFS)
    05/21/200710:30315
    06/11/200710:50206
    05/16/200610:407540
    06/20/200609:33315
    06/14/200510:27370
    05/19/200411:35295
    06/23/200412:00325
    05/20/200309:50493
    06/18/200309:30235
  • 後顧
    カラマで釣りをしていて、オクトーバー・カディスのピューパが川底の各石にビッシリと敷き詰めたかのようにいるのに気づいたのですが、でもトラウトの姿を全く見ませんでした。あれだけの数のオクトーバー・カディスが居れば、スチール・ヘッドの稚魚としてではなく、ある程度の型のレジデントのトラウトの存在をスポットできてもよさそうなものなのに不思議です。カディスのハッチする秋にでも出直して来るとはっきりするかもしれません。 今年のスチール・ヘッドの溯上状況は芳しくないようで、カラマ川とカウリッツ河ともに昨年の半分並みのようです。
    Facility20062007% Change
    Cowlitz522265-49%
    Kalama Falls10137-63%
    Merwin Dam1,142333-71%
    Skamania288342+19%
    Total2,053977-52%

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土曜日, 6月 02, 2007

Cowlitz river でフライ・フィッシング

釣果: 12 inc ウグイ ロッド: #9 ダブル・ハンド・ロッド ライン: フローティング + クラス 4 シンク・ティプ フライ: サイズ 8 "Muddler Minnow" 系と "General Practitioner" 系 場所: カウリッツ(Cowlitz)河 水温: 51 F°( 10.5 ℃) 時間: 1:00pm - 8:30pm 天候: 晴れ

  • 夏到来
    待ちに待った 6 月到来。ワシントン州では大半の河川が 6 月より解禁になります。しかし、シアトル周辺の河川はまだ水位が高く、ここ暫く芳しくなさそうです。ということで再びカウリッツ河へ釣りに出かけました。 通い慣れてきているカウリッツ河へのハイウェイを「これまでより車の数が増えてきた感じだな。やっぱりメモリアル・デーから皆アウトドアに目覚め始めたかな。」とぼやきながら 2 時間ばかり車を走らせた後、いつもの場所に入って竿を振り始めました。 水の透明度はいつもと同じぐらいだったのですが、予想外に水位が 10cm 程でしょうか、結構落ちており、今まで川底の見えなかった場所でも見えるようになっていました。それに水温もスチールの活性する温度粋だったので、日差しはかなり強かったのですが、ドライでもしかしたらいけるかもと考え "Muddler Minnow" 系のフライをリーダーにつけてスウィングさせました。 やはりメモリアル・デーからアウトドア・アクティビティを始めた人の数が増えたようです。河に立っていると行き来するボートの数が 3 倍位になっているのと、今回は 4 つのカラフルなフロート・チューブで河を乗り下って行く水着を着た十代と思わしい 2 組のカップルまで現れました。 それにしても上空を飛ぶ鳥が前回まではずいぶんいたのに、今回は全く見受けられません。明らかに季節の変わったことを感じます。
  • スウィングの練習
    今まで本格的にドライで水面上をスウィングさせたことがなかったので、とても後学のためになりました。シンクティプを付けてスウィングさせていたときは、ラインの流れる速度と J フォーメーションの角度から良い感じだなと思っていた場合でも、J フォーメーションの特定の角度を常に保とうとしていたことが誤りであったことがはっきりと分かりました。 流れが遅ければ角度を増して、流れが早ければ角度を減らし、フライが魅力的に見えそうな速さでスウィングするように調節しなければならないことは自明の理なのですが、末端のフライがどのように流れているのか実際に見ないと、ただ単純に教材ビデオで見た角度と同じような角度を保ってスウィングすることにこだわり分からないんですね。情けない。 河の流れの各筋の速度差によって末端のフライのスウィングする速さに大きく変化が出るので、スウィングの最中に各筋の速度差を先読みして、ラインのスウィングする速さのみならず、J フォーメーションの角度を随時調節しなければ魅力的なスウィングにならないことが分かったのは更なる前進で嬉しいのですが、そうするためには、メンディングに加えて、竿をある程度立てたままでラインのテンションを使って調節する方法しか思いつきません。竿を立てると今度は合わせがその分難しくなるので、あちらを立てればこちらが立たず、簡単には行きませんね。だから楽しいのかもしれませんが。そういえば John Hazel 氏が、彼の "Spey Fishing Steelhead" と題うった DVD の中でスウィングに合わせて竿を徐々に寝かせていくことと寝かせた竿の方が合わせやすいことを言っていたような気がします。スウィングを試行錯誤しながらも、何か来そうな雰囲気だったのですが、一通り釣り下ったので他に新しい場所を探すことにしました。
  • サマーのチャンスを逃す
    Cowritz river と鷺系の鳥 前もって宿題をして地図上に目星を付けていた場所を車で巡り、その内の良さそうな一箇所で後半戦に挑むことにしました。そこは河幅が他より狭く、2 つのクリークが合流し、しかも中央に線路の渡っていない古びた橋脚の立つ中洲のある、他よりも河相の豊かな場所です。上流の部分から 2 つ目のクリークまでは巻き返しがあり流れがとても入り乱れ、スチールの居着くような感じではないのでずっと飛ばし、中流も軽く流す程度にして、長く続く下流より深さに合わせてシンクティプを付け本格的に釣り始めました。 釣り下っている間も 2 台の車が入れ替わり河の様子をチェックしては去っていきます。ある程度人気のあるスポットのようです。その後もう 1 台の車が駐車したかと思うと餌釣りの 2 人連れが中流の頭辺りに腰を落ち着けました。暫く、河のせせらぎ、葉の間を流れる風、鳥達の鳴き声、時折通過する貨物列車のみの静かな空間が過ぎていくと、突然後ろで歓声が。はっとして振り向くと、やられました。ボリュームのある銀の魚体が波打ちながら重そうなグッド・ファイトを見せています。 悔しいが仕方ありません。そのままスウィングを繰り返し釣り下って行くと、ある時手元のラインのループがスススーと出て行きます。「来た」と思って合わせると手ごたえが重くない。ラインの先のフライに掛かっていたのは、約 30 cm 程のウグイでした。 2 度ほど下流を流した後で河から上がって、餌釣りの 2 人組みの所へ歩いて行くと、約 60 cm の流線形した綺麗なクロームが腹をさばかれて河岸の水辺に浸けてありました。スチール・ヘッドのサマー・ランです。その目がこちらを見つめて、そして何だか「お前に釣られるつもりだったのに」と語っているように見えました。釣り上げた餌釣りの 2 人組みがとても人のよさそうなおじさんだったことがせめてもの慰めでした。数分話し合った後で、上流へ歩いて再び河を見てみると、 上流の巻き返しが落ち着く中流辺りは確かに悪くありません。上流の巻き返しの収まる辺りの入り乱れた流れは多分川底に大きな岩がある為ではないかと思われ、その直後に2 つ目のクリークの合流が反対岸にあり、手前には細長く下流にしばらく延びた中州が水面下に見えます。何を考えていたのか、河相の分析を安易にした為にとても後悔の残ることになりました。
  • 帰路
    帰路のハイウェイで、大空に広がる燃えるような夕焼けの美しさに気を紛らわすことばできましたが、悔しさは拭い切れず、帰りの道程はいつもより長く感じました。ただ、スチーリーのサマー・ランが来ていることが分かったことは励ましになり、悔しさも手伝って来週に向けて気合が入ります。

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木曜日, 5月 31, 2007

Deschutes river (OR) 情報

  • オレゴン州のデシュート(Deschute)河は、スティールヘッドがドライ・フライで釣れることで有名であると同時に、晩春にストーンフライ(ゴールデン・ストーンフライサーモンフライ)の大量のハッチがあることでも有名です。ストーンフライは種によって体長 3~5cm に及ぶので、大量ハッチの時期はストーンフライの大きなドライ・フライで楽しいトラウト釣りのお祭り騒ぎが期待でき、写真で見る河もとても表情豊かなので、是非一度行ってみたいと思っている河です。
  • Fly Fish TV による "Spey Fishing Steelhead" DVD に出演の John Hazel 氏はデシュート河の流れるマウピン(Maupin)市に位置する Deschutes Angler というフライ・フィッシング・ショップのオーナーでもあります。その Deschutes Angler 店の Web サイトのフィッシング・レポートにストーンフライの大量ハッチがどの程度のものか 5/23 日付のレポートで次のように記されています。
    "Today it was torture to see how many golden stoneflies were using the pavement in front of our fly shop as their egg laying zone. They get confused and think that the asphalt is water and that's where they have been touching down with their precious cargo, starting at about 120 this afternoon."
    簡訳は「沢山のゴールデン・ストーンフライが、フライ・ショップの前の歩道で、どうやらアスファルトが水のように見えるらしく、午後1時20分頃から、勘違いして大切な荷物を産み付けています」とでもなるでしょうか。異状な集中したハッチの状態が想像されますね。
  • そのデシュート河へゴールデン・ストーンフライとサーモンフライの大量ハッチの時期に合わせ、先週末に出掛けた Kaufmann's の店員さんがいたので、どうだったか聞いてみました。 ハッチは相変わらず相当なものだったようですが、トラウトは既に食傷気味で反応は今一つとのことで、PMD の方が釣れたという話でした。ただし、ハッチが始ったばかりの上流部分へ行けば話しは違っただろうということも言っていました。 やはりJohn Hazel 氏の Deschutes Angler 店の 5/31 日付のフィッシング・レポートにも同様に Shearer's Falls 以下 Mack's Canyon にかけては既にハッチは終わっていることが記されています。 もし、この時期にオレンジ・スティミュレーター等の大きなストーンフライ系ドライ・フライでフライ・フィッシングを楽しみにデシュート河を訪れる機会や計画のあるときは、 Deschutes Angler 店の Web サイトのフィッシング・レポートか実際に Deschutes Angler 店を訪れてみるとよいでしょう。
  • 他の資料として Flying Pencil Publications 出版社より 1995 年に発行された Madelynne Diness Sheehan 氏と Dan Casali 氏による "Fishing in Oregon" という著書にデシュート河のポイント等が詳しくしるされてもいるので参考にされるとよいのではないでょうか。ISBN は 0916473104 です。

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月曜日, 5月 28, 2007

Rocky Ford Creek でフライ・フィッシング(動画有り)

釣果: several "PhD" Bows ロッド: #5 シングル・ハンド・ロッド ライン: フローティング フライ: 本分参照 場所: ロッキー・フォード・クリーク (Rocky Ford Creek) 水温: 水温 15 ℃(58°F) 時間: 8:00am - 6:00pm 天候: 晴れ

  • 博士号のトラウト達がいるロッキー・フォード・クリーク (Rocky Ford Creek) Kaufmann's で "What's next?" と聞かれ、「6 月にならないと大半の河川は禁漁だからなぁ~。どこかお薦めの所は?」と返したところ、"If you don't go fishing to lakes, then Rocky Ford. You can do sight fishing for trout of this size." と両手の人差し指を 45 ~ 50 cm 程間隔を開けて立てながら薦められました。後日、Kaufmanns でロッキー・フォードを薦められたことを釣り仲間にメールしたところ、偶然にも 28 日のメモリアル・デー (Memorial Day) に同様にロッキー・フォード行きを計画しているという返信があったので、躊躇なく決定です。 後日Kaufmanns に戻り、「お薦めどおり週末ロッキー・フォードへ行くことにしたけどフライは何がいいかな?」と呑気に尋ねると... 購入用のフライ・ボウルにそれぞれ 3 つずつ加えられ、更に Flashback Pheasant Tail ニンフ, ダムゼル・ニンフ、ビートル、アントは持っているか聞かれました。いつもと違って一通りのフライを薦められたことに「これ全部必要なの?」と疑問を挿すと、"Trout there, they're PhD. " と言ってからドクター学位のトラウトとはどういう意味かを聞かされました。"They have abundant food sources. You have to be right on what they're eating, and drift to their mouths accurately. Otherwise, they ignore your fly." とマッチ・ザ・ハッチと正確なキャストの重要性に釘を刺された後で、ロッキー・フォードは止水に近いのでフライのサイズと形が正しくなければ見限られるし、プレゼンテーションもトラウトの後方からまっすぐ上流に投げるのはラインが見られるから駄目、トラウトに見られないように屈んで近づきトラウトの横かやや斜め後ろに位置取って屈んだ状態のまま、通常より長いリーダーに結んだフライを上流にキャストした後メンドを繰り返してラインがフライより上流になるようにして、フライが先にトラウトの口先へ流れるようにする。そしてもしフライがトラウトを通り過ぎたらラインをトラウトに見られない内にフライを水から揚げるよう注意されました。加えて、ライズのタイミングと位置を先読みすると良いというアドバイスも貰い、最後に、あそこはフィッシング・プレッシャーも高いからロッキー・フォードで問題なく釣れるようにならばどこでも釣れるよと励まされたのか何なのかわからないような言葉をかけられ、甘い考えで大物が釣れそうだと期待に胸膨らませていた自分を正されました。
  • 砂漠のオアシス 5 AM に "Morning. What's your plan on memorial day?" と朝一番の笑顔で迎えられたスターバックスで、ラテを注文しながら「フィッシングだよ。一緒にどう?」と切り返した後で冗談を少し交わしていると、本日ご同行の高橋さんのご到着です。早々に高橋さんの Ford Explorer の助手席に乗り込んでハイウェイ I-90 を一路東へ。遥かにキャニオン・タイプの大きな丘を背景の広い放牧場で牛が電車のように長い行列を幾つか作り群れを成して歩いている、そんなこれぞウェスタンという感じの風景の中を走り抜ける Ford Explorer の中で日本の河川を主とした自然環境の状況とフライ・フィッシングの話を高橋さんから聞きながら約 3 時間半、砂漠のような景色の中に博士号のトラウト達のいるロッキー・フォード・クリークが現れます。 ロッキー・フォード・クリークの第一印象は、息を呑むような強烈に意表を突かれたものでした。どうしてこんなに綺麗なスプリング・クリークが砂漠のような所の真ん中にあるのか、時空を超えてどこか違う所に来てしまったような感じです。さらにクリークを覗き込んでもっと驚きました。様々な小鳥たちの囀りと一緒に音楽を奏でるかのように軽やかな音をたて青緑の澄んだ水が、水草をゆらゆらと梳かしながら流れるその所々に型の良いトラウト達が静かにゆったりと泳いでいます。そのサイズと数たるや目を見張るばかりです。
  • フィッシング・フォーミュラ しかもラッキーなことにカディスのハッチが見られ、定期的なリズムに乗って水面に鼻っ面を出しパクパクしているトラウトもチラホラ見えます。ドライでアクションが見れそうです。ドライ狂の高橋さんが興奮を抑えきれずに早速トライです。たとえワシントンの博士号のトラウト達でもこの方にかかれば一溜りもありません。澄んだ水の流れるスプリング・クリーク + 集中的なハッチング + 型の良いトラウト + キャストx = タイト・ライン + ロッド・ベンディング + リール・スクリーミングが成立しますよね。これではマッチ・ザ・ハッチとトラウトの数の要素が入っていないし、リール・スクリーミングとトラウトの型との因果関係も明らかではない、それにむしろキャストが分子で(集中的なハッチング + 型の良いトラウト)が分母にくるのではないかなどと面倒くさいことを考えるのは止めておいて、まずはビデオで高橋さんと共にロッキー・フォードのフライ・フィッシングをお楽しみください。 高橋さんにはお見事な妙技の数々で楽しませてもらいました。マッチ・ザ・ハッチは勿論、見えないような小さなサイズ 33 のフライで大物を仕留めたり、3 ウェイトのロッドで大物を取り込むんだり、レーザー・ビームのようなロング・キャスト、あたかも教材のビデオでも見ているかのようにフライのダウンの流し込みを説明しながらフックする等、鮮やかなお手並みの数々を拝見させてもらいました。高橋さんご自身もこの日のために巻かれたダムゼル・ニンフとドラゴン・フライでアクションがみれて上機嫌のご様子でした。 私も負けじとハッチングの状況に合わせ "Almost Dun" や "Bloom's CDC Caddis" 等を投げて食わせることができました。でも、本日の当たりは何といってもビートルでした(ありがとう、Kaufmanns)。ビートルを静かに着水するように投げた後で、あたかもビートルが水面で手足をバタバタさせているように竿とラインで定期的にほんの少し振動させると、それまですまし顔で他のフライに全く興味を示さなかった大物達が突然動き出してビートルの後を追い始めます。それを見ることができるのはとてもエキサイティングです。いやー、実にサイト・フィッシングは楽しく、しかもとても勉強になります。それまでフライに興味を示していた魚がフライの少しのオーバー・アクションで興味を失ったり、反対にフライをほんのちょっと振動するようにすると興味を示さなかった魚が後を追い出したり、とても得難い経験になりました。
  • 釣ることだけではない釣り フライ・フィッシングに限らないでしょうが、釣りは釣ることだけではないんですよね。今回もとても豊かな自然を体験することができました。背景の真っ青な空にポカリと丸く浮かびスローモーションで流れる白雲、鮮やかな色とりどりに彩った小鳥達の歌声のような囀り、カラスの半分にも満たない大きさのツバメ達が上空で 4 匹で協力しながら交互にアタックしてカラスを追い立てる様子、 川を渡ろうと必死に泳ぐカワウソを追っかけその足に食いつく大物トラウト、物静かな様相でスラリとした細長い足で川を歩きながら嘴(クチバシ)に余るトラウトを捕まえ一飲みにする澄まし顔の鷺(サギ)。何よりも、焼くような日差しの下で白い歯を見せて笑いながらこれら全ての「釣り」体験を一緒に共有できる仲間のあることです。

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日曜日, 5月 20, 2007

Cowlitz river でフライ・フィッシング

釣果: 11 inc bow ロッド: #9 ダブルハンド・ロッド ライン: フローティング + クラス 4 シンク・ティプ フライ: サイズ 8 "DC October Caddis Pupa" 場所: カウリッツ(Cowlitz)河 水温: 49 °F( 9 ℃) 時間: 3:00pm - 7:00pm 天候: 雨時々曇り

  • タイト・ラインとは異なる楽しみ
    先週末のキャストの苦い思いやスウィングでの合わせの悩みについて学んだ事を胸に、再びカウリッツ河に足を運びました。 土曜の夜より雲行きは怪しくなり、日曜の朝には雨がパラパラ降っている状況でしたが返って人手が少なくなるだろうと都合のよいように解釈し、気にせず車を走らせます。現地到着後、釣り場の数を増やそうと川岸に出られる他の場所を探して再び地図を頼りに 1 時間程ウロウロしてみたのですが、なかなかうまく見つかりませんでした。 水仙の一面に咲いた池ただ、途中で一面に水仙が咲いた池の綺麗な風景を楽しめました。このような道中の四季折々の自然の景観も釣りに出かけた時の一つの楽しみですね。 注) タイト・ラインについて: 釣りの仲間内で魚が掛かった時に張るラインを表します。こちらでは「グッド・ラック」や「好い日を」のような意味合いでも使われています。
  • スウィングの合わせの向上
    結局、今度来たときに再び釣り場所の探索を暫く行うことにして、先週見つけた場所へ戻り釣ることにしました。 先週の反省点に留意し、昨日土曜の夕刻に最寄の公園で再びスペイの練習を行い数点気付いたことがあったので練習時に培ったキャストの感じを忘れないようにすることと、ロッドで合わせずに手元のラインのループを軽く出るようにして自然に針がフックすることを頭の中で復唱しながら、まずはわざわざ ORVIS で購入した水温計で川の温度を測ってみると 華氏 49 F°(約摂氏 9 ℃) でした。John Hazel 氏の 「Spey Fishing Steelhead」 DVD によれば、Steelhead が活性するほぼ最下限の温度です。岸辺でこの温度なので河半ばでは更に低いことが予想され、濁りも先週と同じ程度なので、シンク・ティプにジェネラル・プラクティショナー系のフライでフラッシュの少し入ったサイズ 8 の物で中間層を Swing させてみることにしました。錘の付いたフライでない為かスナップ T のスペイ・キャストでラインが比較的良い感じで出ていってくれます(勿論、まだまだコンスタントではなく、しかも思いっきり自己満足の範疇ですが、笑)。 John Hazel 氏の「Spey Fishing Steelhead」DVD とデック ホーガン氏の著書 「A PASSION FOR STEELHEAD」の中での教えを思い出しながら、最初のメンドと手元にラインを手繰ってループを作ることでラインの弛みを無くし、ループ末端のラインを人差し指とコルクの間に軽く挟み、適宜小さなメンドとライン・コントロールで穏やかな J フォーメーションをラインが描きながらフライが流速で潰されないような理想的スウィング・スピードになるよう調節して行きます。フライをスウィングさせていくと先週同様にニブリング(nibbling:かじり)やえという感じをラインを伝ってたまに受けます。手ごたえのあるニブリングを感じた時に、ここぞとばかり 「A PASSION FOR STEELHEAD」で読んだことを思い出し、「合わせない、ラインが人差し指とコルクの間を抵抗なく軽く出て行くようにして、魚自らが針に掛かるようにループが出て行くことを待ち、岸側へ向かって竿を軽く合わせる」と復唱しながら半信半疑で竿を合わせると、25cm 程のレインボーが掛かっていました。 「ヘェー。ヤッホー。ヤッタ、ヤッタ。」と、スチールでもサーモンでもなく、しかも大型でもないレインボーだったのですが、思ったようなスウィングのフッキングの仕方で掛かってくれたことに非常に喜びを覚えました(その時は浮かれて見落とし、後でフッと思い出したのですが、針は魚の口の横には掛かっていなかったので理想的とは言い難いです)。川のポイントの見定めから、フライの選択、キャスト、ライン・コントロールに至って、フック、そして取り込みまで全てが自分が描いたように運ぶと、たとえ掛かった魚は大きくなくても、とても嬉しい限りですよね。先だってワシントン州南東地域のスティールヘッド・フィッシングについて ORVIS にて無料セミナーが催されたのですが、その時の講師で ORVIS が保証するガイドでもある Mac Huff 氏が「トラウトで(スウィングの)練習することです」という旨を言っていました。裏を返せばトラウトが掛からないようでは駄目ということなので、ストリッピングや竿を上下させてフライに動きを付けることなく純粋なスウィングのみで、更に魚自ら針に掛かるような形で合わせトラウトを取り込めた事は一歩前進したような気持になり余計嬉しいものでした。 その後も何度かニブリングとペッキングを強弱合わせて感じることがありましたが、納得行く合わせにはいたりませんでした。ただ、スウィングを終えてキャストし直そうと竿を上げると同サイズのトラウトが掛かっていることが 2 ~ 3 回あったので、やっぱり何かまだまだ抜けています。
  • シングル・スペイの向上
    水面をスウィングしていくラインを見ていると、先週と同様に Prairie Falcon らしき大型の鳥が川面に舞い降り魚を捕らえて飛び上がって行く様を再び目撃することが出来ました。上手いものです。彼らは一発必中なのでしょうか。私の釣りの確立など足元にも及びません。釣りの確立といえば話は逸れますが、何回ぐらいキャストしたかが分かる万歩計ならぬ万振計のようなものはないのでしょうか。そうすればスティール・ヘッドを掛けるのにどれ位キャストするのか分かって面白そうなのですが。ついでに魚が掛かった時にファンファーレでも華やかに鳴り響かせてくれると泣けてくるでしょうね。いっそ作りますか。 ほぼ先週と同じ所まで釣り下るとそれ以降は水位が深くなり、夏本番の下がった水位になれば多分大丈夫だと思うのですが、今の水位では何度か足をとられ転びそうにもなったので更に進むのを考え直しました。延々と釣り下ることができると思っていたので残念でしたが、始めた上流に戻り、もう少し岸辺から離れたところまでウェーディングし、フライを先週使ったビーズヘッドの錘の付いた "DC October Caddis Pupa" に換えることで、その前とは異なる更に沖合いから深い部分をスウィングさせ釣り下ってみることにしました。 昨日の公園での練習で培ったボトム・ハンドの先導でロッドの根元が曲がるよう意識する成果あって先週よりは増しなのですが、コンスタントではありません。主要な原因はアンカーの位置が常に理想的な場所へ着水していない為(これにはスペイ・キャスト初期動作のリフトとセットによるライン・コントロールの問題の他に場所の違いによる河の流速の変化もありました)であることは明らかでした。その為、キャストした時にラインとフライが身近を通り、トンプソン河でフライのピアスを思い起こさせるような、怖い感じを覚えるときもありました。特にシングル・スペイが全く上手くいかず、パラパラしていた雨が本格的になり始めたので、釣りは二の次にして基本のスイッチ・キャストの練習をすることにしました。傍から見れば恐らく頭がおかしいんではないかと思われそうなほどに雨の中すっかりびしょ濡れになって手に豆を作るほど試行錯誤した挙句、ようやくシンク・ティプとラインのつなぎ目を狙ったアンカー・ポイントにスムースに置くことができるようになりました。自分なりのコツは、キャストを通じてボトム・ハンドからの導きで竿の根元を曲げるように意識することの他に、リフトで水に浸かっている半分以上のラインを持ち上げた後の竿を河側へ振り残りの部分を水から抜く際にラインとシンク・ティプのつなぎ目以降が水面より 5 ~ 10 cm 上を水面と平行線を描いてアンカー・ポイントへ着水するように竿で導くことでした。更に嬉しいことには、アンカーの位置とスムースな着水の仕方が思うようになってきたら、フォワード・キャストでのラインの出方もとても良くなってきました。一度スイッチ・キャストの感覚を掴み始めたら、やはりキャスティグについての本やビデオが述べているように、シングル・スペイはさほど難しくなくなり、ダブル・スペイやスナップ T より、テンポよく素早くキャストできアンカー・ポジションもかなり前方に置け安心できるので、すっかり気分をよくしてドシャ降りの雨も気にせずに釣りに戻ることにしました。 一つ上手く行きだすと他も好くなるもので、シングル・スペイでテンポよく、以前より少ない失敗で、ラインも更に出るようになってくると、それまでキャストに使っていた神経がスウィングに集中するようになってきます。デック ホーガン氏が「A PASSION FOR STEELHEAD」で言っているようにフライが流速で潰されないようスウィングのスピードに留意していると、Mac Huff 氏がセミナーで「魚にフライの側面が最大限見えるようスウィングさせるように」と言っていたことや、John Hazel 氏が「Spey Fishing Steelhead」DVD で「水中は水面より流速が遅いから、シンク・ティプなどを使用する場合は更にゆっくりとしたスウィングにしなければならない」と言っていたことを思い出します。出来るだけラインのJ フォーメーションの角度が緩やかになるよう、更にスウィング・スピードに注意を払って、時々小さなメンドとライン・コントロールを与えると、スウィング途中に流速の異なる部分が幾つかあってもいい感じでスウィングしていくようになり、楽しくかつ自信が着いてきました。「これで掛からないのはスチール・ヘッドもチンヌークもいないためだ」と勝手に決めつけ、ドシャ降りの雨の中ずぶ濡れにもかかわらず上機嫌で河から上がることにしました。
  • 虹に送られる
    河から上がって着替えていると雨も小降りになったので、「週を開けると忘れるんじゃないか。戻ってもっと練習しようか」という調子付いた思いが浮かんできたのですが、時間も時間なので車に乗り込み、帰路に着くのに左折しようとすると右手に綺麗に半円の虹が地面に着く所まではっきりと現れました。久しぶりに見る虹に送られているようで更に気分をよくして、カウリッツ(Cowlitz)河に架かる橋を横切り町並みを抜ける所で今度は二重に架かった虹が目の前に。完璧な形で上機嫌の一日を締めくくってくれました。 その後は "Onalaska" という地名の道路標識に目を細めたり、帰途上のアウトレット・モールに立ち寄ったり、大型トレーラーの後ろをのんびりついていったり、終始ご機嫌の自分がいました(笑)。
  • 最後に
    昨日の公園での練習から今日にかけて Al Buhr 氏の著書の「Two-Handed Fly Casting」はとても参考になりました。最初の竿を 30 度程上げることで水に浸っているラインの少なくとも半分が水から抜けること、緩やかでスムースなチェック・マークを描くように竿を河側へ振ることでアンカー・ポイントへはリーダー(シンク・ティプ)とラインのつなぎ目以降が着水するようにし、"D" ループの下半分が水面に着かないような上向きの円を描きながら竿先をキー・ポイントへ導き、竿先がターゲットへ向け直線を描くようにフォワード・キャストする。これら一連の動作中の一貫したボトム・ハンドからの導きによりロッドが根元から曲がるよう、そして常時ラインに張りがある状態を保つようスムースな動作を心がけることなど、重石になるような分厚い本ではなく手軽な 79 ページの中に各スペイ・キャストに共通する重要なポイントがシンプルで分かりやすいように説明され、各スペイ・キャストについての説明の中でも度重ねて強調されているので、基本を手短に学ぶのにとても助けになります。 これからの課題は、安定してアンカーを思ったところにスムースに位置づけること、"D" ループ形成中にラインが余計に水に着かないようにすること、キー・ポイントのはっきりとした意識とそこからの竿先の直線的軌道、更には "D" ループを "V" ループと合いのこの変形ループにすることです。

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土曜日, 5月 12, 2007

Cowlitz river でフライ・フィッシング(動画有り)

釣果: ボウズ ロッド: #9 ダブルハンド・ロッド ライン: フローティング + クラス 4 シンク・ティプ フライ: サイズ 8 "DC October Caddis Pupa" & "Silvey's Steelhead Caddis" 場所: カウリッツ(Cowlitz)河 時間: 4:00pm - 7:00pm 天候: 曇り時々晴れ

  • 牛とカウリッツ(Cowlitz)河
    ヤキマ(Yakima)河で母の日頃に雲と見間違うほどのカディスの集中したハッチングが見られるという話を Kaufmanns で聞いたので楽しみにしていたのですが、生憎と雪解け水の放水でヤキマ河の水位は釣りのできるような状態ではなくなっているので、変わりにカウリッツ(Cowlitz)河に足を運びました。 カウリッツ河はコロンビア河と富士山の姉妹山であるレニア(Rainier)山を流れ、ワシントン州でサーモンとスティール・ヘッドの釣りでトップに位置する河です。ただ残念なことは、生来の魚の産卵場はダムによって防がれてしまっているので、そのようなよい釣りの状況も実は 2 つのハッチェリー (孵卵場)の魚にて維持されていることです。 カウリッツ高原の一景 今日の曇り空ではレニア山の眺望は期待できそうにありませんが、スティール・ヘッドの釣りにとっては最高の日和です。サマー・ランのスティール・ヘッドの季節には若干早めですが、その代わりチンヌーク(Chinook)・サーモンには悪くない時期らしいので期待に胸膨らませて、シアトル近郊の自宅から車で I-5 ハイウェイを Toledo という小さな町目指し一路南へ。そこから東へ。放牧された牛の群れがのーんびりと横になってこちらを見ている脇を、牛の多く見られる地帯であることから Cowlitz ("Cow" とは「牛」のことです) 河と命名されたのではないかと思わせる程に、何度も抜けるとハッチェリーのある辺りの河に着きます。
  • 河の第一印象
    約 2 時間程で河に着いたはよいものの、のハッチェリーの下のボート接岸ランプの辺りは人出が多く興醒めし、それにダブル・ハンドの竿に慣れていない私は周りに迷惑だろうとも思い、地図を頼りに川岸に出られる他の場所を探すことにしました。とはいうものの、これがまた一苦労です。初めての河に足を運んだときは 、車で2 ~ 3 時間あっちこっちをうろうろすることも通常です。カウリッツ河は川岸に出られる場所を見つけるのが難しいという釣師の間での通説を聞いていたので、覚悟をしていたのですが、その言葉を裏付けるようにことごとく "Private property. No trespassing." の看板に突き当たります。半分諦め気分を、小さな交差点の角で 5 頭ほどの子牛達が追い駆けっこをしているのを見て気を紛らわし、探し続けてようやく一箇所見つけることができました。 川岸に立って見たカウリッツ河の第一印象はゆったりとした中にも力強さを持つ水の流れでした。川幅と流れからダブル・ハンドのキャストとスウィングの速さの調節の練習にはもってこいという感じです。川底は、岸近くは直径 10 cm 程度の石がゴロゴロしているだけなのですが、少し入るとそれが直径 30 cm 以上のものになる感じですが、スティール・ヘッドを期待するにはもう少し大きな石底の方が理想的です。透明度は45 cm 位の深さまでなら川底がなんとか見える程度の濁りで、水深は河の半ばではかなりありそうなので、シンク・ティプに少しフラッシュが入り赤く派手目でビーズ・ヘッドの錘のついた DC October Caddis Pupa のフライを付け、はやる気持を抑えきれずに早速第一投。
  • ダブル・ハンドをこねくり回す
    ビーズ・ヘッドの錘のついたフライをダブル・ハンドで投げるのは初めてだったのですが、やはり全くラインが出ていきません。それに勿論フライが返らない。恥ずかしながら、しかもそれがビーズ・ヘッドの錘のためと気が付くのに、フライを換えるまで分かりませんでした。情けなや。 それまでダブル・ハンドをこねくり回し、ラインにキリキリ舞いされながらキャストしていました。おかげで幾つか勉強にもなりましたが、釣り終えて帰る頃には肩に後日筋肉痛になるだろうという疲労を覚えました。ダブル・ハンドはまだ数えるほどの日数しか振っていないのでシンク・ティプに錘のついたフライを思い通りに飛ばそうというのがそもそも身の程知らずもいいところなのですが、"DC October Caddis Pupa" をスウィングさせていくとニブリング(nibbling:かじり)やペッキング(pecking:つつき)という手ごたえがあるので、そうなると更に広範囲にスウィングさせて確率を上げるためにもっと遠くへという欲がどうしても出てきて、ダブル・ハンドを力任せでこねくり回すようになり、疲れるだけで思ったようにいかなくなります。 しかし、ペッキングは別にしても、ニブリングのような手ごたえには合わせるべきなのでしょうか。悩みます。フライを換えてみたらしっかりとした食いつきに変わるのではないかと思い、錘のない Silvey's Steelhead Caddis に換えてみて同じ場所を再び釣り下ってみたのですが、そのときは全く反応が無くなってしまいました。
  • 上空での演舞
    「あ~ぁ」と少し落胆をしていると、偶然にとても珍しい光景を目撃することができました。河上空をおそらく Prairie Falcon と思われる鳥がホバリングし様子を探るように飛んでいたかと思うと、見事に河の半ばの水面まで降下し足でしっかと魚(遠目なので確かではないですが恐らく 20~25 cm 程の魚だと思います)を捕まえ飛び上がっていきました。「お見事」とその妙技に見せられていると、飛び上がった鳥の左手後方より一回り大きい Golden Eagle が突如現れ追っていきます。「うぉー、それを狙うのか」と驚きの声を上げていると、Prairie Falcon らしき鳥は早々に魚を諦め足から放ち Golden Eagle の追跡をかわしました。その後もテリトリーの牽制をし合っているのか 2 羽の鳥は夕暮れ近づいた空で近づいては離れを繰り返し上空でめったにお目にかかれない演舞を見せてくれました。 それらの鳥がテリトリーを争っていることは魚影の濃い証拠に違いないので、これからダブル・ハンドの練習にここへ通うことを考え、夕暮れ闇始めたカウリッツ河を後にしました。 最近、釣りはうまくいかないときが面白いのではないかとますます考えるようになりました。勿論、思ったとおりに事が運ぶときも興奮を覚えて楽しいのですが、うまくいかない時のちょっとした拍子の方が素の自分と向き合える大事な一時のような気のする今日この頃です。

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日曜日, 5月 06, 2007

Deschutes river (WA) でフライ・フィッシング(動画有り)

釣果: 30cm (12 inc) カット・スロート ロッド: #5 シングルハンド・ロッド ライン: フローティング フライ: サイズ 16 "Flashback Pheasant Tail" 場所: デシューツ(Deschutes)川 時間: 1:30pm - 8:00pm 天候: 曇り時々晴れ

  • 春満喫のデシューツ(Deschutes)川
    現時点でオープンしている数少ない川の内の一つであるデシューツ(Deschutes)川へ初めて足を運んでみました。 デシューツ川というとお隣のオレゴン州に晩春から初夏にかけてサーモン・フライの集中したハッチングがあり、しかも夏にはスチール・ヘッドがドライ・フライで釣れるという同じ名前の有名な川がありますが、ワシントン州のデシューツ川はシアトル近郊の自宅から車で約90 マイル程南へ走ったところに位置する Tenino という小さな町の近く、色とりどりの花に飾られた春の高原を抜けた所を流れる可愛らしい小川でした。しかも途中の高原地帯で2 頭の小鹿が道路脇で一緒に草を食んでいました。 デシューツ川は WDFW (Washington Department of Wild life and Fish) のルールではキャッチ & リリースが義務付けられ、ただし、ハッチェリー (孵卵場)のスチール・ヘッド 2 尾までは保有が認められいる川なので、大物の期待できそうなスケールの川を予想していましたが、反して、春の小川と言うに相応しい雰囲気のデシューツ川が木々の緑の間から現れたときは、強張ったやる気の足元をさらっとすくわれて鮮やかに一本取られたような気持になり、思わず微笑が口元からこぼれました。
  • 川の景観
    川幅は大体 8 メートル位で、ウェーダーを着衣していれば対岸へ渡ることのできる場所にもそれほど困らない程度の深さの可愛らしいサイズではあるのですが、倒木と水草の繁茂、点在する岩、分流、合流、ラン、プール、浅瀬、ラフル(ruffle)、茂り出た木々、湧き水の合流と短い間で目まぐるしく形相を変えていってくれ、水の透明度も悪くはないので、フライ・マンにとってはやる気にさせてくれそうな第一印象でした。 やはりオープンしている川が少ないからなのでしょう、3 人の先客のフライ・マンも一瞥した川の景色とともに目に映るほどの混雑様でした。 お天気は釣りには上々の曇り空なのですが、着いたのが午後 1 時頃ということもあり、ハッチングは見受けられず、川から上がってきた一人のフライ・マンと言葉を交わしても予想した「スロー」という言葉の後に「釣られすぎ」と続いてかえってきました。思ってみると今回訪れてみたデシューツ川の領域は通年でオープンしており、サイクリング用道路も川に沿ってあることからアクセスもしやすいので、たとえキャッチ & リリースが義務付けられていても確かに「釣られすぎ」ということもありうるやもしれません。それに、倒木の具合を見てみるとこの川もご多分に漏れず昨年末のひどい洪水に見舞われたようで、川の生態系が回復している最中という事情も加えてあるでしょう。 一先ず、先客の邪魔をしないように、川を上から見下ろせるサイクリング・ロードの続く下流へと魚の気配を探りながら移動することにしました。
  • シングル・ハンド・ロッドでミニ・スペイ
    後で川に立ったときに何故かが分かったのですが、先客のフライ・マンの一人が釣り場所を探す私をあたかもつけるかのように非常に早いペースで釣りをしながら下ってきます。その時は何だかいやな感じだなと思いつつ、釣り場を見つけるべく歩くペースを上げて下流へ移動し、サイクリング・ロードと川が分かれ始める辺りにあるランの頭で、周りにフライ・マンの見えないことを確認して川へ入って行くことにしました。 ウェーダーとフィッシング・ブーツを着て竿の用意をしている間に早なんと先程のフライ・マンが目の前を釣り下って行きます。「あれでは釣れないだろうな」と内心思いつつやり過ごし、直ぐ下のラフルとランから攻め下っていこうと思っていたのを改め、反対に上流へ攻めていくことにしました。 いざ川にたって実感したのですが、左右両岸に茂り出た木々のために通常のシングル・ハンド・ロッドでのキャストでは川の半ばに立ち投げることしかできません。それも気ままではないので、まず後ろを取らないロール・キャストばかりを始終することになります。 さらに(通常の)不精で勝気なフライ・マンにとって不運なことは、車の駐車できる場所の前がキャスティングのための後ろが一番開いていてとれる場所の上に、川の形相が最も豊かな所で、それとちょうどサイクリング・ロードが川に沿って下流に走り始めるので、一度そこでフライを投げ始めてしまうと下流に釣り下ってサイクリング・ロードを歩いて帰ってくるというパターンに陥りやすいことです。釣り下ると、ドライやウェット・フライのデッド・ドリフトで釣る場合は、どうしても魚の視野に入ることや合わせの難しさから釣果は自然と落ち、といってスウィングで釣るような規模の川でもなく、しかも先々キャストが難しくなっていくので尚更あまり楽しい思いを期待できないことが予想されます。目の前を通過していったフライ・フィッシャーの合点のいかない移動の速さも通常のシングル・ハンド・ロッドでのキャストで釣り場が非常に限られ、しかも上述のパターンに陥って半ば釣れないとあきらめ半分での行動だったようです。 私にとっては先客のあったこととが幸いし、下流から上流へ釣り上がるようにしたのですが、それでもダブル・ハンド・ロッドでスペイ・キャストをかじっていなかったらとても散々な思いを知らされたでしょう。加えて Derek Brown 氏が、シングル・ハンドでのスペイ・キャストを "Spey MasterClass" ビデオで教えていてくれたことに感謝です。おかげで流れの緩く浅い側の川岸を選んで 2 歩ずつ上流に向かって進みながら、愛用の Sage の #5 のシングル・ハンド・ロッドでミニ版の主にスネーク・ロールとダブル・スペイ、時にスナップ T とシングル・スペイにて対岸寄りの各ポイントに目掛けてフライを投げて存分に遊ばせてもらい、すっかり春のデシューツ川を満喫することが出来ました。
  • 12 inc カット・スロート
    時々、水面上を流れるラインの先に集中することを忘れ、フッと周りの川の景色を意識に映して一息入れてみると、カディスとメイフライが緑の中を流れる川の水面近くをフワフワ飛んで行くのが分かります。春の若葉の緑の中を白いメイフライ・ダンが近くをゆっくりスゥーと飛んで行くのを見ると何だか小さな可愛い妖精を思い起こさせます。そうなるとドライ・フライでも当たりの出そうな気のしないでもなかったのですが、結局まるまる半日川で遊んでライズが目に入ったのは 2 回だけという状態だったので、ほぼ終始 サイズ 16 ~ 18 の "Flashback Pheasant Tail" や "Copper John" などのニンフをデッド・ドリフトさせていました。 途中で、右手上流の対岸から覆いかぶさった木の下に早くも遅くもない丁度好い流れがあり、そこへ対岸から 2 本の湧き水の流れが加わり、流れの筋の幅が川底の凹凸を反映した滑らかな波を揺らめかせながら徐々に広がっていく地点へ来たので、よさそうに思い下からゆっくり時間をかけて攻めていきました。手前の流れが遅いのでリーチ・キャストでラインを "Flashback Pheasant Tail" のフライより上へ来るようにもっていき、キャストの距離と上流への歩みで網の目を埋めるようにフライを落としては流しを繰り返していると、或る時左手の指の間からラインがツーと出ていきます。反射的に竿を何気なく上げると、ラッキー、フィッシュ・オンです。川の雰囲気から 20cm (8 inc) 程度のベイビーかなと思ったら、意外と竿に重みを感じ、予想に反して 30cm (12 inc) 程のカット・スロートが姿を現し手元に寄ってきたので、すっかり上機嫌になりました。 その後も川の表情豊かな変遷に合わせ、フライを投げ入れるポイントを探っては、キャストの仕方を考え、魚の当たりを期待しながら川面を流れるラインに神経を集中することを繰り返して、のんびりとした速さで車を駐車した前まで釣り上がり、胸一杯に十分吸い込んだ春の若葉香る新鮮な空気と充実した集中を楽しめた半日になりました。

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日曜日, 4月 22, 2007

Yakima river でフライ・フィッシング

釣果: 34cm 弱のレインボー・トラウト ロッド: #9 ダブル・ハンド・ロッド、5# シングル・ハンド・ロッド ライン: フローティング フライ: サイズ #12 ティンバーライン・エマージャー 場所: ヤキマ (Yakima) 河 時間: 10:00am - 6:30pm 天候: 晴れ

  • デコボコ・コンビ、ヤキマに現る
    久しぶりに仲間と釣りに出かける機会がありました。元同僚のヤスさんとヤスさんがインターネットを通じて知り合った高橋さんに私の三人組でヤキマに行くことになりました。高橋さんは先だってヤキマで 20 inc 級 (30cm オーバー) を上げているという景気の良い話なのでツワモノに違いありません。 朝 8 時に私の自宅の最寄のスターバックスに集合し一路ヤキマへ。道中高橋さんの巻かれた見事なフライの数々を拝見しながら釣り談義に花が咲きます。釣り仲間の輪が広がるのはいいものです。 ヤキマでは晴天に恵まれ、皆早々に竿の準備です。ヤスさんと高橋さんは 4 番をご使用とのこと、私はというと勿論「九番のダブル・ハンド!」ドーン。スペイの練習をしないわけには参りません。ということで、デコボコ・コンビ(に私がしているのですが)の我らはガラガラ・ヘビの心配もなく胸高らかに河へと勇み足でマーチしていくのでした。
  • 手繰りフィッシング
    どうせスペイの練習でバッシャン、バッシャンやることになるので、ヤスさんと高橋さんの後から迷惑にならない程度離れた所で河にアプローチです。先週と同じような左手から右手への河の流れなので、苦手なロール・キャストで悪戦苦闘しながらラインを出した後、早速に先週日暮れまで練習したスネーク・ロールで投げてみようとするのですがうまく行きません。アンカーのコントロールの感覚が先週のようにいかなかったのと、先週の良いイメージで投げようと力んで、フォワード・キャストで竿先が直線を描くようではなくアークを描くように両手を使ってしまっていた為だと後日反省しました。右手後ろに茂り出た小木と藪にラインを度々引っ掛けては苛立つ自分に人間がなっていないなと肩を落としながら、ある時、引っかかったラインを解いて下流に流れたラインを手繰っていると軽い重み感じます。川底にでも引っかかったかなと相変わらず手繰ると動きを感じます、引っかかったのは小さな流木だったかなと気にせず更に手繰ると、ビビビとラインが左右に振れます。Out of blue. 何か掛かっているとようやく悟って慎重に手繰ってみると 34cm 位のレインボーが掛かっていました。河岸ぎりぎりに着いていたようです。「どうせなら何で竿に掛かってくれないの」と複雑な心境で魚を見つめながらリリースし、周りに目を配るとツバメでしょうか、5 ~ 6 匹ではきかないでしょう、随分の鳥が川の上空低くをひっきりなしに忙しく行き来しています。どうやら何かのハッチングが始まったようです。ちょうどそのときヤスさんから無線が入り鳥の様子を話したところ、こちらに向かうとのこと。しかし再び無線の入った時はどうやら通り過ぎてしまったようなので、切り上げて他に移ることになりました。
  • やはり 9 番のダブル・ハンドではせっかくの仲間とのヤキマは楽しむことはできないので、スペイ・キャストの練習はここまでにして、5 番のシングル・ハンドに変更です。反対岸で少し離れたスポットで以前高橋さんが 20 inc を釣り上げたということなので、そこへ皆で移動することに。久しぶりにシングル・ハンドを振るので感じが戻るのに暫く掛かりました。#12 ティンバーライン・エマージャーを茂り出た木の下へスウィングさせるとスウィングの終りの岸辺で毎回 8 inc 程度のおチビちゃん達が掛かってくれました。しかし先の場所のように鳥が行き来して飛んでいる様子はなく、茂り出た木のポイントを過ぎると当たりがピタリと止んでしまい、その後もフライを度々換えて延々と釣り下りましたが当たりらしい当たりはなく納竿となりました。ヤスさんと高橋さんも似たような感じだったようです。
  • 帰りは途中のメキシカン・レストランで思い思いのサベッサにて乾杯し、過ぎた一日の新鮮な思い出から発展して釣り談義に花を咲かせました。

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日曜日, 4月 15, 2007

Yakima river でフライ・フィッシング

  • ダブル・ハンド・ロッドを抱えて、いざヤキマ (Yakima) 河へ
    やはり公園でのスペイ・キャストの練習だけでは物足らず、実際の流れる河ではどのような感じなのか試す為にヤキマ河に出かけました。 出かける前に ORVIS でドライでスチールヘッドが釣れるので有名なグランド・ロンデ(Grand Ronde)川にてガイドをしている Mac Huff 氏 (ORVIS Endorsed Guide) によるセミナーがあり、そこでスチール・ヘッドを釣るにはトラウトで練習することとスウィングの速度について言及することがありました。ヤキマでスチールヘッドは期待できませんが、トラウトは大きく成長してきているという話なので(それでも9 番のロッドは大き過ぎる感は拭えないのですが、その点は少し大目に見てもらって)、河でのスペイ・キャストのアンカーについての感覚とスウィングの練習をするつもりです。何より、この時期ではガラガラ蛇が出てくることがないので安心です。そうなんですよ、エバー・グリーン州と言われるワシントン州でも東部ではガラガラ蛇は珍しくなんですよ。私も初めて聞いたときはとても驚きました。 Middle Yakima river 車でハイウェイ I-90 を東へ約 1 時間半、前回ヤキマに来た時は、夏の終りで Kaufmanns の店員さんをガイドとして雇い約 45cm (18 inc) 程のレインボーを釣ることができ、とても楽しい思いをしたのですが、この時期は前回の時よりも水位がかなり高く釣果は期待できそうではありませんでした。
  • 水上でのスペイの初練習
    今回はスペイ・キャストの練習が本題で、スウィングの練習については二の次のつもりだったので、水位については気になりませんでしたが、現地で他の Fly Fisher の竿より図抜けて長い 15 Foot 長のスペイ・ロッドを持ち歩くのは、好奇の目を向ける人もいて気持ち的に引っかかるところが無きにし有らずだったのですが、良くも悪くも日本より個人主義のアメリカでの暮らしの長くなっているおかげで日本に居た時よりもそのような場合に対する免疫はできているようです。 初体験となるスペイ・キャストへのウキウキを胸に前回と同じ場所へ足を運んでみました。水位が高く、ウェーディングしても背後の茂みのためにシングル・ハンドではロール・キャストしかできないようになっていました。スペイ・キャストの練習にはもってこいという感じです。一先ずラインをある程度出そうと、スペイ・キャストならぬロール・キャストですが、いざダブル・ハンドでの第一投。上手くいきません。恥ずかしい。シングル・ハンドでも、私はあまりロール・キャスト得意ではないんですよね。長い竿を振ってラインが出て行かないのって、何か背中に木枯しの吹きすさぶのを感じるような虚しさがありますね。本格的なシーズン前で周りに人が居なくて良かった。気を取り直して何度かロール・キャストでラインを出しましたが、途中やはり、後ろがとれないにもかかわらず、シングル・ハンドの普通のキャストをしたくなる衝動にかられました。そんな気持を抑えながら、どのスペイ・キャストを使ってどう投げるのか考えるのですが、その間体が固まったように動かないので傍から見れば ??? に写ったと思います。どの投げ方がどのような状況の時に適しているのか、公園での練習に風をも含んだ状況の設定を常時する筈もなく、当日は左手から右手への河の流れで、スウィングで釣る、そしてバックハンドで投げるのでなければ、右手上ならばダブル・スペイかスネーク・ロール、左手上ならばシングル・スペイかスナップ T になり、幸運にも風も左手から右手だったので、右手上のダブル・スペイかスネーク・ロールで投げれば良いのですが、更にまたその投げ方がどのような動きなのか、スタンスはどちらの足が前か、一々考えなければならないので、通り一遍等の投げ方で済むシングル・ハンドと違い、始めは固まってしまうのは致し方のないことですよね。 やはり実際の河での練習で一番の課題は、ラインのどの部分をどのようにどれだけどこへ着水させるかということでした。公園ではもっぱら D ループを作る基礎練習で、芝生用リーダーを使用して特別練習したわけでもないので、そのようなアンカーによる影響は殆どありませんでしたが、実際に流れる水上でのキャストでは話は異なり、水に浸かっている部分のラインの長さを調節することで水に付着する抵抗を軽からず重からず適したレベルにしないとキャストはうまくいきませんでした。更にアンカーの位置が D ループの深さと大きさに関係するので、水の流速をも考慮してのアンカーのコントロールがキャストに大きく影響します。公園での練習でも時として「ビシ」や「バシ」というスナップ音のすることがあり、河でそれが起こるとフライを失っていることが多いのですが、アンカーのラインが十分な長さでない場合にそのようになることが分かりました。また余分なラインが水に浸かってしまうと今度は頼りないキャストになりラインが全然出て行きません。コツは、サイモン ゴーズワース氏の著書「Spey Casting 」にも書いてある通り、ネイル・ノットで結ばれたラインとリーダーの辺りを着水させアンカーとし、それ以上のラインは、バックストロークで D ループを形成する際、水面より上にあり竿先からずっと張りが保たれた状態にすることを痛感しました。その上、ドライ用のリーダーを付けた場合とシンクティプを付けた場合でアンカーとするラインの長さを調節しなければならないので、しばらく経験を積まないとそういった勘や感覚は養われそうにありません。なので大半は悔しかったり何故上手く行かないのか考えるばかりですが、その反面、はっきり言って、上手くキャストできたときはやってて楽しくてたまりませんでした。結局、ダブル・スペイで投げようとすると右斜め後ろの藪の茂みにラインが絡まってしまうことが多く、スネーク・ロールばかりを 3 時間ばかり延々と日暮れまで練習して家路に着きました。

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火曜日, 4月 03, 2007

スペイ教材ビデオ, DVD

以下はスペイについての各種教材ビデオ,DVD のレビューです。

  • タイトル: Spey Master Class with Derek Brown
    • 製作時から年月は経っていますが、Derek 氏の無駄の無い軽やかに流れるようなトラディショナル・スタイルのスペイは時間を超えて価値を失わず、基本を学ぶのにとてもお薦めです。
    • スイッチ・キャスト、シングル・スペイ、ダブル・スペイ、スネーク・ロールなどの基本的キャスティング方法に加え、繋ぎ目にテーピングをすること、トランクの曲がりを感じることが重要なので初心者は一番手重めのラインを使用するとよいこと、公園にてラインで大きな "D" ループをバック・キャストの際に形作る基礎練習、ベーシック・リズム、竿を立てることの弊害、最大の結果をもたらす為にはロッドはターゲット・ラインに沿うラインより少し内側を通るようにすることなどの重要な点も学ぶことが出来ました。
    • 他にもシングル・ハンド・ロッドで実際にスペイをしている場面があります。
    • 更に高いアングルから撮影したキャスティングの場面が、短時間ですが、オープニングとエンディングとしてあり、ライン、竿、キャスターの各々の相関関係を捉えるのに参考になりました。
  • タイトル: Spey Casting Secrets
    • サイモン ゴーズワースなど著名なスペイ・キャスター達による各種スペイ・キャスティングの説明とデモンストレーションのオンパレード。 著名なスペイ・キャスター達が各種スペイ・キャスティングの利点、コツ、陥りやすい症状のチェック・ポイントと原因及び対策を手短に述べているので、飽きさせません。スカジット・スペイのデモも見れます。 とにかく内容満載なのですが、その中でスペイ初心者の私に参考になったのは、上手いキャストの共通項として、バック・ストロークが竿を寝かせたフラットの軌道を描き、バック・ストロークの終りで竿先が少し持ち上がる軌道になること、ある程度距離を出すロング・キャストでない限り、バック・ストロークに使う力が 70%、フォワード・ストロークに使う力が 30% の配分で済むはずということ、テイリング・ループの原因、ブラディ L (アンカーとなるラインの着水部分が真直ぐにならず "L" の形になる) の原因などがありました。他にもスパイラル・シングル・スペイは出来るようになると重いシンキング・ラインをかなり出して釣りをしているような場合に重宝しそうです。
  • タイトル: Modern Spey Casting and More… with Dec Hogan
    • スティール・ヘッド・フィッシング・ガイドの第一人者でスペイ・キャスティングのグルーでもあるデック ホーガン氏が実施で使用している 4 つのキャスティングについて、ナレーターがどのような状況下で行うのか説明を加えながらデック ホーガン氏がカナダはブリティッシュ・コロンビアの美しい自然の中でデモンストレーションしています。
    • 特にキャスターの視点から見たアングルで撮影されている場面が各種キャスティングについてあるので、アンカーをキャスターから見てどれくらいの位置にもってくればよいのかについてとても参考になります。
    • キャスティングについて腕の動きの近影や後方からの撮影もあり、バック・キャストでの理想的な "D" ループの形とそれを形作るための動作を理解するのに役立ちます。
    • 何よりも後半は実際にデック ホーガン氏が美しい B.C. の河で綺麗なスティール・ヘッドを釣りながら色々と彼のスタイルについて解説しているので思わず竿を振りたくなります。
    • 釣り上げたスティールヘッドのリリースの仕方は今まで見たどのスティールヘッド・フィッシングのビデオよりも素晴らしいのではないでしょうか。ただし、フィッシング・パートナーが取り込みとリリースを行っているので、一人でのフィッシングとは事情が異なるでしょうが、あのように魚にできるだけ負担がかからないように取り込みとリリースを行いたいものです。
  • タイトル: Spey Fishing Steelhead with John Hazel
    • スペイ・キャスティング自体についての教材ビデオではありませんが、サマー・ラン・スティール・ヘッドのフライ・フィッシング教材ビデオとしてはベストの部類に入ることに異存を唱える人はいないでしょう。
      とてもボリューム満載で、話の合間の何気なく口にしていることさえも、他のビデオ教材では得られないようなことで、とても参考になることが、頻繁にあるので、ついつい耳をそばだてずに要られません。
    • 特にスウィングしているフライをスティール・ヘッドが口にくわえる時の各種タイプを実写で見れるのはとても貴重です。
    • シアトル・フライフィッシング・ショウにてお会いした John Hazel 氏のとてもチャーミングな奥方の Amy Hazel 女史から後日談として、ビデオやフィルムの収録は、普通スティールヘッダーが釣りするようにスティールヘッドを捜し求めてポイントからポイントへの移動を行う訳にはいかず、日にせいぜい頑張っても二つのポイントで収録できるかできないかなのだけれども、このビデオは 2~3 日の短期間に収録しなければならかったのでリスクが高かったにもかかわらず、収録中のある日は John 氏が14 尾!もフックできたような状況でとても幸運だったという内輪話を聞くことができました。
      デック・ホーガン氏も暫く勤めていたことのある Deschutes Angler 店 (Deschutes Angler 店と Deschutes river について) のオーナーである John 氏の実力を物語ると共にスティールがドライ・フライへ目掛け水面へ出てくる数少ない河の中の一つとして有名な Deschutes river のスティールヘッドの魚影の濃さも改めて計り知らされました。
  • タイトル: International Spey Casting
    • 映像長: 80 分
    • 前半
      • Rio の代表である Jim Vincent 氏によるオーバーヘッド・キャスト、ロール・キャスト、スィッチ・キャストの簡単な紹介から始まり、その後をトラディショナル・スペイの旗手であるサイモン ゴーズワース氏(若い)がスペイ・キャストの 3 原則とダブル・スペイ、スネーク・ロール、そしてシングル・スペイを説明することで引き取る形で前半が構成されています。1999 年作と、未だスナップ T は一般に良く知れ渡る前のようで、この DVD では紹介されていません。
      • 個人的には、前半部分にて、ダブル・スペイのバックストロークの途中でキックを入れること、スネーク・ロールはロッドがターゲットへのラインと直角に位置するポジションよりキャストを始めることがとても向上に役立ちました。更にサイモン氏のシングル・スペイのバックキャストは、まるで竿と社交ダンスを踊っているように流暢で、とても見ていて気持ちの好いものです。勿論、フォワード・ストロークのタイミングや、ブラディ L についても解説もあります。
      • そして前半は、サイモン氏によるシングル・ハンド・ロッドによるスペイの実演とホゥルのタイミングと量の解説によって締めくくられています。
    • 後半
      • 後半は、場所を New Hampshire's Merrimac River から、アトランティク・サーモンのフライ・フィッシャーのパラダイスである Ponoi river in Russia's Kola Peninsula へ移して、先ずはサイモン氏が実際に遭遇する場面に合わせたスペイ・キャストについてと、よく見られる間違いについての解説で始まります。
        その中で、サイモン氏がボート上で右にガイド、左にボートのエンジンがある場合に適当なスペイ・キャストとしてスネーク・ロールを披露しているのですが、そのライン・コントロールはやはり流石です。
        よく見られる間違いについての解説部分では、私事ですがスペイを始めたばかりの頃に気づいて克服した Poking の癖についての説明もあり、思い出して苦笑いが頬に浮かびました。その癖というのは、フォワード・ストロークの最中にボトム・ハンドが、肩からその反対の体側へ体の前を横切って、キャストの終わりでは体正面ではなく体側に来てしまうもので、通常は体を必要以上に捻る癖も伴っています。始めた当初はボトム・ハンドの正しい使い方が分からず、飛ばそうとすると自然とフォワード・ストロークの軌跡を増すようなキャストになってしまうので、そのようなキャストの癖ができてしまうのですが、結果は非効率で疲れるキャストにしかなりません。キャストの終わりでボトム・ハンドが体側にあるのは正しくないことは感ずるのですが、どうしてそうなるのか、どうすればよいのかはスペイを始めたばかりだと直ぐ分からないですよね。ご参考までですが、私は、スイッチ・キャスト(体の捻転を伴わないので)とアンダーハンド・スタイル(主にボトム・ハンドでリードする)のスペイ・キャストを、暫くの間、練習して克服しました。
        始めた当初はボトム・ハンドの正しい使い方が分からず、飛ばそうとすると自然とフォワード・ストロークの軌跡を増すようなキャストになってしまうので、そのようなキャストの癖ができてしまうのですが、結果は非効率で疲れるキャストにしかなりません。キャストの終わりでボトム・ハンドが体側にあるのは正しくないことは感ずるのですが、どうしてそうなるのか、どうすればよいのかはスペイを始めたばかりだと直ぐ分からないですよね。ご参考までですが、私は、スイッチ・キャスト(体の捻転を伴わないので)とアンダーハンド・スタイル(主にボトム・ハンドでリードする)のスペイ・キャストを、暫くの間、練習して克服しました。
      • サイモン氏に続いて、スェーデンの Lief Stavmo 氏がオーバーヘッド・キャストとスカンディナビアン・スペイについてキャストしながら解説しています。ダブルハンド・ロッドでのオーバーヘッド・キャストは、この DVD を見る前でしたが、フォワード・ストロークでの効率がよい両手の力のバランスを習得する為に私も少し練習しました。少しでも良いので行ってみることをお勧めします。スカンディナビアン・スペイについては、それまで聞いたことはあったのですがどのようなスタイルなのか具体的に知らなかったので勉強になりました。要はシューティング・ヘッドのライン(スカジット用のものより軽い)を使用するスペイのスタイルで、Lief 氏によると以下のような特徴があるそうです:
        • キャストを行う時は、ランニング・ラインは取り込み、シューティング・ヘッドの部分からだけが竿先から出ているので、初心者にとってはトラディショナル・スペイより習得し易い。
        • フローティング・ラインとシンキング・ラインの切り替えが簡単。
        • 手の位置がトラディショナル・スペイ・キャスティングとは異なる。ボトム・ハンドは低く、アッパー・ハンドの肘は体側に近く位置する。
      • Lief 氏の後を RIO 社代表の Jim Vincent 氏が引き継ぎ、アトランティク・サーモンの釣りについて解説しながら実際にスウィングで 1 尾をフックして締めくくります。Jim Vincent 氏のアトランティク・サーモンとスティールヘッドのフライの好みの違いや、なかなか食いつかないサーモンをどうするかなどの釣りの説明はとても参考になりました。
  • タイトル: Spey to Z
    • オレゴン州の有名なデシューツ河で撮影されたこのスペイ教材 DVD は、良くできており、スペイ・キャストを勉強したい人には一番のおすすめです。
    • キャスティングの基礎から説明があり、その基礎がどのようにスペイ・キャストに適用されているのか論理的に且つシステマティクに、実際に動作を示しながら判り易く解説されています。
    • もしフライ・フィッシングをいきなりスペイから始めるような方には必須のキャスティング教材です。
    • 出演者について
      • Way Yin 氏
        • イギリスのサーモン向け飛距離キャストのチャンピオン
        • 国際スペイキャスト選手権においてトップ 3 にランク
        • FFF (フライ・フィッシング協会) と AAPGAI 認定のマスター・キャスティング・インストラクター
        • FFF 認定ダブルハンド・キャスト・インストラクター
        • ハーディ認定のシングルハンドとダブルハンドのキャスト・インストラクター
        • フライ・ロッド製造会社の Scott、それに 3M/Scientific Anglers のコンサルタント
      • Topher Browne 氏
        • FFF 認定のマスター・キャスティング・インストラクター
        • 大西洋サーモン・ジャーナル誌とアート・オブ・アングリング・ジャーナル誌へ定期的に掲載
        • L.L. Bean フライ・フィッシング学校のスペイ・キャスティング課程のチーフ・インストラクター
      • Greg Pearson 氏
        • 画家。サイモン ゴーズワース氏著の "Spey Casting" やデック ホーガン氏著の "A Passion For Steelhead" のイラストレーションを手がける。
        • およそ 20 年間、ロッキー・マウンテンにてフライ・フィッシング・ガイドとして活躍。
        • FFF 認定キャスティング・インストラクター
    • 内容について
      • Way Yin 氏によるシングルハンド・ロッドを使用してのキャストのメカニズムについて説明
        • ラインのループの形の違いは何によるのか
        • タイミングについて
        • プレーンについて
        • ホゥルについて
        • ストロークの長さについて
        • スィッチ・キャストについて
          • スペイ・キャストのプレーン
            • ここでは、アンカーを形成するライン部分が水面に着水したときにラインの弛みが無くなりラインに張力のみなぎる状態になるのが画面にて良く確認でき、アンカーの役割を理解するのにとても役立ちました。
          • アンカーについて
          • 体の動きと体重移動について
        • シングルハンド・ロッドによる各スペイ・キャストのデモンストレーション
      • Way Yin 氏によるダブルハンド・ロッドを用いてのスペイ・キャストの解説
        • 両手の使い方はダブル・ホゥルの考えと同じ
        • スペイ・キャストにおいて最重要なアンカー・コントロールについて
        • スィッチ・キャストについて
          • 基本要素について: 1. リフト, 2. バック・キャスト, 3. フォワード・キャスト
          • 体重移動と体の捻転について
            • 体の捻転についてここで学べたことは、私のシングル・スペイをもっと安定したものにするのに非常に役立ちました。
              サイモン ゴーズワース氏がその著 "Spey Casting" の中で、シングル・スペイの初期動作として竿を斜めに構えることを述べているのですが、その理由が何故なのか今まで分かりませんでした。しかし、"Spey to Z" の中では直接それが何故なのかについて触れてはいませんが、体の捻転についてを Way Yin 氏が説明するのを見ていて、その理由が分かりました。そして、竿を斜めに構えるのにどのような体の使い方をするのが正しいのかがハッキリし、それ以来シングル・スペイでの失敗の率が格段に減りました。
          • バックストロークの軌道について
        • スィッチ・キャストとシングル・スペイの違い
        • スネーク・ロールについて
          • ここで学べた私にとって有意義なコツとして、スネーク・ロールのロールの部分のサイズが大きくなればなるほど、アンカーが自分に近くなるということです。安全の為に是非覚えておきましょう。
          • 重いシンク・ティップ使用時に有効
        • スパイラル・シングルについて
          流れの速い所や重いシンク・ティップ使用時に有効
        • キス&ゴー・タイプのキャストについて
          • シングル・スペイとスネーク・ロール
          • バック・ストロークでのラインのループ・コントロールについて
          • 問題となるアンカーについて
            • ヒープ (ラインが一点で重なり合って着水してしまうアンカー)
            • クロッシング・アンカー(ラインがターゲットより下流を向いて着水するアンカー)
              これを防ぐにはキャストの最初に体をターゲットに向けて始めると良いこと
        • トラディショナル・スペイについて
        • 風の多い状況下について
          • 風下にアンカーをとれるキャストのタイプにすること
          • 飛距離を落とすこと
          • キャストのプレーンを低くすること
      • Topher Browne 氏によるスカンディナビアン・スペイ・キャストについての解説
        • スカンディナビアン・スペイの特徴であるシューティング・ヘッドについて
        • スカンディナビアン・スペイに用いられるスペイ竿について
        • 竿先から出すランニング・ラインの最適な長さについて
        • 上手はトラディショナル・スペイ・キャストより下にグリップすること
        • 下手をトラディショナル・スペイ・キャストより、もっと使用すること
        • シングル・スペイのストロークは短いこと
          • 方向転換について
            • 先ず体の捻転をした後にバックキャストを行うこと
            • 方向転換には腕を使わないこと
          • 有利な点と不利な点について
            • ラインがトラディショナル・スペイ用のものより軽いこと
            • バックキャストの為のスペースが少なくてすむこと
            • シューティング・ヘッドのシンキング・ラインはフライを水から上げ易いこと
            • 水面を叩くアンカーとして着水する部分が少ないこと
          • ストリップしたラインの持ち方について
      • Greg Pearson 氏によるスカジット・スペイ・キャストについての解説
        • スカジット・スペイ・キャストの特徴は軽めの竿で重いシンク・ティップと重いフライを 50 から 90 フィート投げること
        • 非常に重いラインを用いること
        • スカンディナビアン・セットのように竿長の 3 から 3.5 倍のシューティング・ヘッドのラインを用いること
        • ほぼ常時フロート・ラインとシンク・ティップの組み合わせであること
        • ゆっくりとしたキャストの動きであること
        • ダブル・スペイについて
        • サークル・スペイ(スナップ T)について
        • ペリー・ポークについて
          • シングル・スペイのバックキャストの失敗からのリカバリー方法としてペリー・ポークが生まれたこと
          • シングル・スペイのバックキャストでは時に、重いシンク・ティップや重いフライを持ち上げて、正しいアンカー位置に持って来ることが難しいけれども、ペリー・ポークを用いればその心配が無いこと
        • バック・キャストのイメージはテーブルに貼られたテープを剥がす感じであること
        • キャストの失敗要因:コーナーを省く
        • 有利な点と不利な点
          • ストリップの量が多いこと
          • 飛距離を求めるキャストには向かないこと
          • 重いシンク・ティップと重いフライを使用した90 フィートまでのキャストに有効であること
      • ミッド・ベリー・ラインについて
        75 フィートのシューティング・ヘッドで、ショートとロング・ベリー・ヘッドのラインの利点を兼ねることができること

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