日曜日, 6月 17, 2007

Kalama river でフライ・フィッシング(動画有り)

  • サマー・ランを求めて
    高橋さんとスチール・ヘッドを釣りに出かけることにしました。ローカルの河川は水位がようやく落ち着いてきたばかりなのと時期的に少し早く期待薄なので、2 週間前に目の前でサマー・ランが釣られたカウリッツ(Cowlitz)河のポイントを朝一でチェックし、それからカウリッツ河より車で約30分ハイウェイを南下したカラマ(Kalama)川で釣る計画にしました。カラマ川はカウリッツ河よりスチールの総数は期待できませんが、カウリッツ河より南に位置していること、河口からハッチェリー(孵化場)までの距離が短いことからカウリッツ河より早い時期にサマー・ランの釣りが期待でき、川幅も広くなく、しかも川にアクセスできる場所が多く、川の表情も豊かなので、旨く行けばこの時期に思い出に残る釣りができる筈です。目の前でサマー・ランが釣られたカウリッツ河のポイントは、朝 8 時には餌釣りの人が入ってしまうので、こちらを朝 5 時に出発です。 当日は生憎の終日雨模様という予報。それでも人手は少なくなるだろうと好都合に考え、 フロント・ガラスに雨の雫で歪んで映る通いなれたインター・ステイト・ハイウェイ 5 号線の景色を車のワイパーで拭いながら一路カウリッツ河へ。
  • 当たり
    ターキー・ハゲワシ カウリッツ河のポイントでは幸運にも雨は止んでいたのですが、生憎と先客の 3 本の餌釣りの竿が立っていました。私の知っているカウリッツ河の他のポイントは更に少し上流に位置するので、サマー・ランがそこまで到っているのか疑問が残るため、カウリッツ河のことは忘れてカラマ川へ移動することにしました。 カラマ川を訪れるのは、ほぼ 2 年振りです。前回訪れたときに木々と川のエメラルド・グリーンに囲まれた中、腰上までウェーディングして竿を振っていたところ、自分のキャスト限界より少し先で、遡上してから月日が経ちレインボーの彩りに変わったスチール・ヘッドが、ゆっくりと静かに口、頭、背中と背びれ、そして尾びれと順に弧を描くように水面上に現しては沈んで行き(確かスマッキングと呼ぶのだったと思います)、まるで小さな虹が突如現れたかのような美しいセンセーションに打たれたのを覚えています。 到着したカラマ川でも早々に各要所のポイントに計十台以上の車が入っていました。川にアクセスできる場所の多いカラマ川は一般的にフィッシング・プレッシャーが高いので、雨模様の父の日ということで釣り人の数は少ないのではと甘い期待をしていましたが、やはりどこにでも釣りキチはいるようです。ビギナーズ・ホールのもう一つ上のポイントにはギアの人が一人入っているだけだったので、予め計画していたようにそこから釣り始めることにしました。ギアの釣り人に上手を釣っていいか断りを入れた後、もう少しフライ・フィッシングに適した流れのある少し上手に陣取りました。そこは左手上流にラフル(ruffle)の浅瀬があり、そこから徐々に深さを増し、反対岸に流芯を作って、茂り出た木々の下で右に緩く曲がりながら、沈んだ 2 つの大きな岩を抜けて右手下のプールへと滑らかに移り変わって行きます。 天気的には曇り時々小雨で風も無く好状況なのですが、気温が低くのと雨の為に水が冷たく感じられるので、5 ft のファースト・シンキング・シンクティプに魅惑的な Spruce Fly を付け、反対岸に茂り出た木々の下へ滑り込ませ(勿論何回か枝を引っ掛けてますよ)、2 つの岩の手前から奥まで順々にスウィングを繰り返して行きます。未だ岩の手前の所を攻めていると、ドボンと大きな音と、目の墨に銀色に光る魚体の反転する姿を2 つの岩の間辺りに一瞥。入っていたギアの釣り人と向き合った際にやっぱり目線が交差し、"It is!" と頷き合います。そのようなスチールは活性の高い奴に違いありません。こうなるとその場の雰囲気にも緊張が走ります。しかもポイントの 2 つの岩を攻められる位置に来ると足元の川底に 60cm 程の真新しそうな銀色のスチールの死骸が横たわっています。 手前と奥で流れの速度が異なるので、神経を集中してラインの緩やかな J フォーメーションがゆっくりと一定のスピードで川の流れを横切るようにスウィングさせてやります。最近は、このように神経を集中させている一時を味わうことに病みつきになっています。しかも、そのような時に当たりがあるものなんですよね。今回もそうでした。奥の岩の後ろを気持ち良くスウィングさせている時、立て続けに 2 回しっかりしたニブリング(nibbling:かじり)がありました。ただ、スウィングに意識を集中するあまり、手元のラインのループの先を人差し指とロッドのコルクで軽く挟むことを忘れ、人差し指できつくラインを押さえていて、全くラインの出て行く余地がありませんでした。その口当たりを嫌ったのか、以来全く当たりは無くなってしまいました。また、異なるフライを更に深い水域に流してみようと、10 ft のスーパー・ファースト・シンキング・シンクティプと違うフライに替えている間に、ギア釣りの人が跳ねたところ目掛け何度かドボンと大きな仕掛けを投げ込んだのに嫌気をさしてどこかへ行ってしまったようです。あ~ぁ。悔やんでも後の祭りです。
  • Dilemma
    下流はほぼ止水のような長いプールが続くので、テクテクとビギナーズ・ホールまで川岸を歩いて行きました。途中でスチールが反対岸の川面に現れたのですが、ほぼ止水のような流れでキャストのバックもとれないような所なのでどうしようもありません。ビギナーズ・ホールには 2 人の先客があって動きそうもなく、先に車で通り過ぎた時に少なくとも 5 台の車が駐車していたようなフィッシング・プレッシャーがそれまであったこともあり、諦めて来た道を上流へ引き返して、何処かを攻めに行った高橋さんを待ちました。 高橋さんはビギナーズ・ホールの更に下流まで足を運んだようで、話を聞いてみるとビギナーズ・ホールの下の大きなプールで 3 尾のスチールが遊泳しているとのこと。しかも、高橋さんを待っている間にビギナーズ・ホールに入っていた釣り人は、父の日で他に予定があるのか、皆引き払っているということも教えてくれました。そんなにスチールがたむろっているのではチェックしないわけにはいきません。 もう今までに相当なフィッシング・プレッシャーがあったビギナーズ・ホールでは、あまり攻められていないであろう、その下の止水のようなプールへと続いている、ビギナーズ・ホールのテール・アウトを一応スウィングで梳いて、その後で、下のプールへ高橋さんの目撃した 3 尾のスチールを見に行きました。川底で時々キラッと銀色に光るのでスチールかと期待しその方向へ目を走らせるのですが、決まってウグイが川底の藻か何かを食べるのに反転しただけでした。それにしても、そのウグイの数とサイズたるや目を見張ります。皆、優に 30cm はあって、よく見ると川底の至る所にいます。スチールはというと、私が確認できたのは、ここまで川を溯る間に傷つき一瞬錦鯉かと思わせるようなボロボロの体になった 1 尾が岸辺についている他は、大きなプールなのでどこか違う場所を泳いでいるのか、スポットすることができませんでした。私がビギナーズ・ホールをスウィングで梳いていた間、下のプールのスチールにデッド・ドリフトで挑戦していた高橋さんは、回遊しているので正確な数ではないと前置きしながらも、10 尾位の泳いでいるスチールを目撃し、鼻先にエッグ・サッキング・リーチを上手いこと送り込んだけれどバイトはなかったということを話してくれました。岸壁のような背後で、恐らく重いフライをロール・キャストで投げていたのでしょうが、高橋さんはよくやります。
  • 展望
    その後は上流のレッド・バーンのポイントまでの 3 箇所のポイントに車で移動して竿を振ってみましたが、当たりはありませんでした。ただその内の 1 箇所のプールの上に架かる橋から下を見下ろしていた高橋さんの「多くのスチールがたむろっていますよ」という大きい呼び声が記憶に残る一日になりました。 今年はカラマ川とカウリッツ河ともに例年より水位が低く、規模の小さいカラマ川は特に浅瀬が溯るのが厳しそうでした。更にカラマ川は川岸へのアクセスが容易でフィッシング・プレッシャーが高いことから、殆どのスチールは各プールの人の近づけないような部分で水位が上がるか夜になるのを待って移動する気配です。もう少し水位が高ければ、止水のようなプールを回遊していたスチールも川の各所に散らばって好い状況になっていたのかも知れません。
    DATETIMEFLOW (CFS)
    05/21/200710:30315
    06/11/200710:50206
    05/16/200610:407540
    06/20/200609:33315
    06/14/200510:27370
    05/19/200411:35295
    06/23/200412:00325
    05/20/200309:50493
    06/18/200309:30235
  • 後顧
    カラマで釣りをしていて、オクトーバー・カディスのピューパが川底の各石にビッシリと敷き詰めたかのようにいるのに気づいたのですが、でもトラウトの姿を全く見ませんでした。あれだけの数のオクトーバー・カディスが居れば、スチール・ヘッドの稚魚としてではなく、ある程度の型のレジデントのトラウトの存在をスポットできてもよさそうなものなのに不思議です。カディスのハッチする秋にでも出直して来るとはっきりするかもしれません。 今年のスチール・ヘッドの溯上状況は芳しくないようで、カラマ川とカウリッツ河ともに昨年の半分並みのようです。
    Facility20062007% Change
    Cowlitz522265-49%
    Kalama Falls10137-63%
    Merwin Dam1,142333-71%
    Skamania288342+19%
    Total2,053977-52%

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