博士号のトラウト達がいるロッキー・フォード・クリーク (Rocky Ford Creek)
Kaufmann's で "What's next?" と聞かれ、「6 月にならないと大半の河川は禁漁だからなぁ~。どこかお薦めの所は?」と返したところ、"If you don't go fishing to lakes, then Rocky Ford. You can do sight fishing for trout of this size." と両手の人差し指を 45 ~ 50 cm 程間隔を開けて立てながら薦められました。後日、Kaufmanns でロッキー・フォードを薦められたことを釣り仲間にメールしたところ、偶然にも 28 日のメモリアル・デー (Memorial Day) に同様にロッキー・フォード行きを計画しているという返信があったので、躊躇なく決定です。
後日Kaufmanns に戻り、「お薦めどおり週末ロッキー・フォードへ行くことにしたけどフライは何がいいかな?」と呑気に尋ねると...
購入用のフライ・ボウルにそれぞれ 3 つずつ加えられ、更に Flashback Pheasant Tail ニンフ, ダムゼル・ニンフ、ビートル、アントは持っているか聞かれました。いつもと違って一通りのフライを薦められたことに「これ全部必要なの?」と疑問を挿すと、"Trout there, they're PhD. " と言ってからドクター学位のトラウトとはどういう意味かを聞かされました。"They have abundant food sources. You have to be right on what they're eating, and drift to their mouths accurately. Otherwise, they ignore your fly." とマッチ・ザ・ハッチと正確なキャストの重要性に釘を刺された後で、ロッキー・フォードは止水に近いのでフライのサイズと形が正しくなければ見限られるし、プレゼンテーションもトラウトの後方からまっすぐ上流に投げるのはラインが見られるから駄目、トラウトに見られないように屈んで近づきトラウトの横かやや斜め後ろに位置取って屈んだ状態のまま、通常より長いリーダーに結んだフライを上流にキャストした後メンドを繰り返してラインがフライより上流になるようにして、フライが先にトラウトの口先へ流れるようにする。そしてもしフライがトラウトを通り過ぎたらラインをトラウトに見られない内にフライを水から揚げるよう注意されました。加えて、ライズのタイミングと位置を先読みすると良いというアドバイスも貰い、最後に、あそこはフィッシング・プレッシャーも高いからロッキー・フォードで問題なく釣れるようにならばどこでも釣れるよと励まされたのか何なのかわからないような言葉をかけられ、甘い考えで大物が釣れそうだと期待に胸膨らませていた自分を正されました。
砂漠のオアシス
5 AM に "Morning. What's your plan on memorial day?" と朝一番の笑顔で迎えられたスターバックスで、ラテを注文しながら「フィッシングだよ。一緒にどう?」と切り返した後で冗談を少し交わしていると、本日ご同行の高橋さんのご到着です。早々に高橋さんの Ford Explorer の助手席に乗り込んでハイウェイ I-90 を一路東へ。遥かにキャニオン・タイプの大きな丘を背景の広い放牧場で牛が電車のように長い行列を幾つか作り群れを成して歩いている、そんなこれぞウェスタンという感じの風景の中を走り抜ける Ford Explorer の中で日本の河川を主とした自然環境の状況とフライ・フィッシングの話を高橋さんから聞きながら約 3 時間半、砂漠のような景色の中に博士号のトラウト達のいるロッキー・フォード・クリークが現れます。
ロッキー・フォード・クリークの第一印象は、息を呑むような強烈に意表を突かれたものでした。どうしてこんなに綺麗なスプリング・クリークが砂漠のような所の真ん中にあるのか、時空を超えてどこか違う所に来てしまったような感じです。さらにクリークを覗き込んでもっと驚きました。様々な小鳥たちの囀りと一緒に音楽を奏でるかのように軽やかな音をたて青緑の澄んだ水が、水草をゆらゆらと梳かしながら流れるその所々に型の良いトラウト達が静かにゆったりと泳いでいます。そのサイズと数たるや目を見張るばかりです。
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