土曜日, 5月 12, 2007

Cowlitz river でフライ・フィッシング(動画有り)

釣果: ボウズ ロッド: #9 ダブルハンド・ロッド ライン: フローティング + クラス 4 シンク・ティプ フライ: サイズ 8 "DC October Caddis Pupa" & "Silvey's Steelhead Caddis" 場所: カウリッツ(Cowlitz)河 時間: 4:00pm - 7:00pm 天候: 曇り時々晴れ

  • 牛とカウリッツ(Cowlitz)河
    ヤキマ(Yakima)河で母の日頃に雲と見間違うほどのカディスの集中したハッチングが見られるという話を Kaufmanns で聞いたので楽しみにしていたのですが、生憎と雪解け水の放水でヤキマ河の水位は釣りのできるような状態ではなくなっているので、変わりにカウリッツ(Cowlitz)河に足を運びました。 カウリッツ河はコロンビア河と富士山の姉妹山であるレニア(Rainier)山を流れ、ワシントン州でサーモンとスティール・ヘッドの釣りでトップに位置する河です。ただ残念なことは、生来の魚の産卵場はダムによって防がれてしまっているので、そのようなよい釣りの状況も実は 2 つのハッチェリー (孵卵場)の魚にて維持されていることです。 カウリッツ高原の一景 今日の曇り空ではレニア山の眺望は期待できそうにありませんが、スティール・ヘッドの釣りにとっては最高の日和です。サマー・ランのスティール・ヘッドの季節には若干早めですが、その代わりチンヌーク(Chinook)・サーモンには悪くない時期らしいので期待に胸膨らませて、シアトル近郊の自宅から車で I-5 ハイウェイを Toledo という小さな町目指し一路南へ。そこから東へ。放牧された牛の群れがのーんびりと横になってこちらを見ている脇を、牛の多く見られる地帯であることから Cowlitz ("Cow" とは「牛」のことです) 河と命名されたのではないかと思わせる程に、何度も抜けるとハッチェリーのある辺りの河に着きます。
  • 河の第一印象
    約 2 時間程で河に着いたはよいものの、のハッチェリーの下のボート接岸ランプの辺りは人出が多く興醒めし、それにダブル・ハンドの竿に慣れていない私は周りに迷惑だろうとも思い、地図を頼りに川岸に出られる他の場所を探すことにしました。とはいうものの、これがまた一苦労です。初めての河に足を運んだときは 、車で2 ~ 3 時間あっちこっちをうろうろすることも通常です。カウリッツ河は川岸に出られる場所を見つけるのが難しいという釣師の間での通説を聞いていたので、覚悟をしていたのですが、その言葉を裏付けるようにことごとく "Private property. No trespassing." の看板に突き当たります。半分諦め気分を、小さな交差点の角で 5 頭ほどの子牛達が追い駆けっこをしているのを見て気を紛らわし、探し続けてようやく一箇所見つけることができました。 川岸に立って見たカウリッツ河の第一印象はゆったりとした中にも力強さを持つ水の流れでした。川幅と流れからダブル・ハンドのキャストとスウィングの速さの調節の練習にはもってこいという感じです。川底は、岸近くは直径 10 cm 程度の石がゴロゴロしているだけなのですが、少し入るとそれが直径 30 cm 以上のものになる感じですが、スティール・ヘッドを期待するにはもう少し大きな石底の方が理想的です。透明度は45 cm 位の深さまでなら川底がなんとか見える程度の濁りで、水深は河の半ばではかなりありそうなので、シンク・ティプに少しフラッシュが入り赤く派手目でビーズ・ヘッドの錘のついた DC October Caddis Pupa のフライを付け、はやる気持を抑えきれずに早速第一投。
  • ダブル・ハンドをこねくり回す
    ビーズ・ヘッドの錘のついたフライをダブル・ハンドで投げるのは初めてだったのですが、やはり全くラインが出ていきません。それに勿論フライが返らない。恥ずかしながら、しかもそれがビーズ・ヘッドの錘のためと気が付くのに、フライを換えるまで分かりませんでした。情けなや。 それまでダブル・ハンドをこねくり回し、ラインにキリキリ舞いされながらキャストしていました。おかげで幾つか勉強にもなりましたが、釣り終えて帰る頃には肩に後日筋肉痛になるだろうという疲労を覚えました。ダブル・ハンドはまだ数えるほどの日数しか振っていないのでシンク・ティプに錘のついたフライを思い通りに飛ばそうというのがそもそも身の程知らずもいいところなのですが、"DC October Caddis Pupa" をスウィングさせていくとニブリング(nibbling:かじり)やペッキング(pecking:つつき)という手ごたえがあるので、そうなると更に広範囲にスウィングさせて確率を上げるためにもっと遠くへという欲がどうしても出てきて、ダブル・ハンドを力任せでこねくり回すようになり、疲れるだけで思ったようにいかなくなります。 しかし、ペッキングは別にしても、ニブリングのような手ごたえには合わせるべきなのでしょうか。悩みます。フライを換えてみたらしっかりとした食いつきに変わるのではないかと思い、錘のない Silvey's Steelhead Caddis に換えてみて同じ場所を再び釣り下ってみたのですが、そのときは全く反応が無くなってしまいました。
  • 上空での演舞
    「あ~ぁ」と少し落胆をしていると、偶然にとても珍しい光景を目撃することができました。河上空をおそらく Prairie Falcon と思われる鳥がホバリングし様子を探るように飛んでいたかと思うと、見事に河の半ばの水面まで降下し足でしっかと魚(遠目なので確かではないですが恐らく 20~25 cm 程の魚だと思います)を捕まえ飛び上がっていきました。「お見事」とその妙技に見せられていると、飛び上がった鳥の左手後方より一回り大きい Golden Eagle が突如現れ追っていきます。「うぉー、それを狙うのか」と驚きの声を上げていると、Prairie Falcon らしき鳥は早々に魚を諦め足から放ち Golden Eagle の追跡をかわしました。その後もテリトリーの牽制をし合っているのか 2 羽の鳥は夕暮れ近づいた空で近づいては離れを繰り返し上空でめったにお目にかかれない演舞を見せてくれました。 それらの鳥がテリトリーを争っていることは魚影の濃い証拠に違いないので、これからダブル・ハンドの練習にここへ通うことを考え、夕暮れ闇始めたカウリッツ河を後にしました。 最近、釣りはうまくいかないときが面白いのではないかとますます考えるようになりました。勿論、思ったとおりに事が運ぶときも興奮を覚えて楽しいのですが、うまくいかない時のちょっとした拍子の方が素の自分と向き合える大事な一時のような気のする今日この頃です。

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